MRJの命運握る革新的エンジン その強み、活かせるか

実はプロペラ機に近い現代のジェット機

 意外に思われるかもしれませんが、多くのジェット機はプロペラ機に近い機構をもっており、燃料の燃焼によって生じた高圧ガスの噴射でタービン(風車)を回転させ、その運動エネルギーでファン(扇風機)を回し、その風の反作用で推進力を得る「ターボファンエンジン」が主流です。

 一方で、燃焼によって生じたガスの噴射で直接推進力を得る「ターボジェット」ないし「純ジェット」と呼ばれるエンジンを搭載した機は消えつつあり、日本で恒常的にみられる機種としては、航空自衛隊の戦闘機F-4EJ改「ファントムII」を残すのみとなっています。

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MRJの左右主翼下に2基搭載される革新的なジェットエンジン「PW1200G」(写真提供:三菱航空機)。

 旅客機用ターボファンは、推進力のほとんどをエンジンの入り口に設けられた大きなファンで発生させており、ファンはできるだけ大きな直径で、かつゆっくり回すほど効率よく推力が得られ、また発生する騒音も小さくなります。

 しかしタービンで得られた運動エネルギーは、ファンを回すのと同時に、空気を圧縮してエンジンの燃焼室へ送り込むコンプレッサー(圧縮機)も駆動させねばなりません。そしてコンプレッサーはファンとは逆に、できるだけ高速回転させる必要があります。

 従来のエンジンは、低速回転が望ましいファンと高速回転が望ましいコンプレッサー、ふたつの相反する要求に対して妥協点を設けなくてはなりませんでした。

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