一難去ってまた一難 海老名JCTの渋滞、解決はできるのか?

内回り側の渋滞、対策は容易? 期待したい“速さ”

 この渋滞の先頭は、圏央道内回りから海老名JCTへ向かう分岐点付近です。JCTのランプウェイが上り坂になっており、自然に速度が落ちることで発生する典型的な自然渋滞です。

 渋滞距離は2~4キロ。長さは大したことありませんが、渋滞の途中に海老名ICがあり、その合流抵抗で速度が落ちるため、渋滞通過には最大で20分程度かかっています。

 自転車くらいの速度で動く渋滞なので、かつての外回り渋滞ほど精神的ストレスは重くありません。しかし、ここも区画線を変更するだけで明日にでも解消が可能ですから、ぜひ早急に実行していただきたいと思います。

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海老名JCT・圏央道内回りから東名へのランプウェイ(写真上)を、八王子JCT(写真下)のように2車線化できれば渋滞解消の可能性は高い(2015年12月、清水草一撮影)。

 方法は、冒頭で述べた海老名JCTの東名から圏央道外回り方面へのランプウェイとまったく同様。路肩スペースを削り、1車線の幅を25センチ狭くして、圏央道内回り本線の分岐点から、東名の東京方面と名古屋方面の分岐点まで、ランプウェイを1車線から2車線へ増やすだけです。

 こちらは外回り側とは違い2車線で本線に合流するわけではないので、圏央道本線を1車線に減らす必要もなく、外回り側よりさらに簡単に実行できるはずです。

 今回悪化したこの渋滞について、国交省はどれくらいのスピードを見せてくれるでしょう。ぜひ即断即決の対応を期待したいと思います。

【了】

Writer: 清水草一(首都高研究家)

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で、首都高研究家/交通ジャーナリストとして活動中。

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コメント

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5件のコメント

  1. ここの渋滞は以前からあったが。
    いずれ八王子ジャンクションも問題になるだろう。

  2. 東名海老名JCTの渋滞ですが、中央道、関越道の2本に今回東北道が加わっただけでこれだけ渋滞するなら、来年常磐道が繋がったら更に酷いことになるのではないでしょうか。
    おまけに来春には料金の安い首都高経由と大差ない料金に値下げするとあっては、更に交通量が増えそうですからますます渋滞が激しくなりそうな気がします。 小手先だけの対策ではなく、抜本的な対策が必要ではないでしょうか。

  3. とりあえず繋げてしまおう、的な作りで根本的に交通量の計算が甘かったのではないだろうか?
    途中部分開通してた頃がベストな交通量だったのではないだろうか?

  4. 東名の秦野中井〜厚木間に、ICを新設して欲しい
    この区間は逃げ道が無いので渋滞が頻発しています

  5. 清水さんのおっしゃる通りに改善されましたね。
    これからも期待しております。