山手線新車E235系は何を目指すのか トラブル原因「INTEROS」の意味

鉄道システムを変えるインターネットの技術

「WiMAX」は無線LANの一種で、外出先などでインターネットを利用する仕組みとして耳にしたことがあるかもしれません。

 従来の車両は、専用の仕組みを使って車両と地上とのあいだでデータをやり取りしていたため、設備の維持管理が大変で、送受信できるデータ量にも限界がありました。

 そこで「INTEROS」では、「WiMAX」という既存のインフラを使うことで、このネックを解消。例えば、運行中の車両に異常が発生した場合、その情報を即座に地上へ送信し、迅速に修理手配を行うことができます。また、これまでは「検測車」と呼ばれる専用車両や、人が巡回・点検することで架線や線路の異常を見つけてきましたが、「INTEROS」の監視検測システムでいち早く発見し、保守部門へ通報することも可能になります。

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「INTEROS」の開発・試験を行ってきた試験電車「MUE-Train」(2013年3月、恵 知仁撮影)。

 より安全・快適な鉄道システムを目指し、インターネットでも使用されている規格を取り入れて開発された「INTEROS」。在来線試験電車「MUE-Train」で様々な試験を繰り返し、E235系でも山手線で営業運転を始める前にテストが行われてきました。

 今回起こったトラブルは、この「INTEROS」の誤作動によるとみられ、その一部は原因が判明したとのこと。全ての対策が完了したとき、日本の鉄道技術はまた一歩前進することでしょう。その日が待たれます。

【了】

Writer: 伊原 薫(鉄道ライター)

鉄道ライター。乗り鉄・撮り鉄のほか、鉄道旅で酒を楽しむ「飲み鉄」や列車を貸し切って遊ぶ「借り鉄」の普及に勤しむ。最近は、鉄道と地域の活性化アドバイザーとしても活動中。好きな発車メロディはJR北千住駅。

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コメント

5件のコメント

  1. 初日に問題点が見つかったのが、不幸中の幸いでしたね。
    1日でも早く問題点を直し、運用に復帰してもらいたいものです。
    運行開始初日に早速乗りましたが、せっかく車内はかなりおしゃれで豪華で、バリアフリーにも特化したハイグレードな電車なのですから。
    今後の復旧と活躍に期待しています。

  2. 続き。量産時には「INTEROS」を「TIMS」に戻した「E237系」も作っておいた方が、、、。北海道でも、「アルミ製」と「ステンレス製」と作り分けていたようだし、、、。

  3. 故障の原因は、想定外の「中吊り広告」の復活により、重量がオーバーしてしまい、「INTEROS」が誤作動を起こした、、、というのはどうだ?(そんなにやわなシステムがあるか!)

  4. 最近のJRの新型電車って、顔がまるで電車らしくないね。
    前照灯はダブルでもシングルでも良いけど昔風にはっきり判るようにセットして欲しい。なんたって眼に相当するものだからインパクトが大きいです。

  5. 今春のとある午前中に「山手線新型電車」の特集をやると番宣。じゃ、と放映時間になって画面を見ると、架線柱がぶっ倒れてお馴染みの山手線が立ち往生してる映像が。結局は放映時間全てがこのトラブルの中継に費やされ、235系の特集はふっとn