首都圏高速、新料金の注意点 迂回優遇に矛盾? 逆に高くなることも

趣旨に合わない? 残念な部分もある新料金体系

 今回の改定は、基本的には理想的なものですが、細部を見ると、残念な部分もあります。

 その最大のものは、今回の発表で<ご利用上の注意>に小さく書かれている、「外環道の各出入口、首都高速の各出入口を出発地(または目的地)とする場合は、料金は引き下げません。走行経路どおりの料金になります」という一文です。

 首都高や外環道のインターが出発点や目的地の場合は、「起終点同一料金」が適用されず、経路どおりの料金を請求されるのです。これは今回の「起終点同一料金」が、あくまで「都心通過交通の分散化を図るためのものであるため」(首都高速道路株式会社広報室)です。

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迂回のために外環を1JCT区間利用した場合、料金が割引される場合とされない場合がある(画像出典:首都高速道路)。

 例外は、外環の外側の放射高速(常磐道・東北道・首都高S5埼玉大宮線)のインターと、首都高C1都心環状線内のランプとを行き来する場合で、このときに限って、迂回のために外環を“1JCT区間”(例えば三郷JCT~川口JCT間)利用しても、外環道の料金は全額割引されます。

 ただし、外環を2JCT区間以上使うと対象外。関越道~外環道~首都高を行き来する場合も対象外ですが、川口JCTを回って迂回する場合のみ、美女木JCT~川口JCT間の走行分だけ割引されます。

 またこの外環道割引は、あくまで外環の外側とC1都心環状線のランプを行き来する場合のみで、そのほかはすべて対象外ですから、割引対象になるケースは相当に限定されます。

 つまり、外環の内側に起終点があるドライバーにとっては大半の場合、“迂回は高くつく”ということです。これは「迂回を促進する」という、今回の料金改定の趣旨に合いません。

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コメント

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4件のコメント

  1. 外環の扱いはワケわからん。そもそも均一料金という時点で変だったと思う。

    いっそのこと、外環は首都高に組み込んでもらった方が、利用者からはスッキリする。(譲渡でも運営の完全委託でも良いから)

    特に首都高-関越道間を利用する際に、強くその様に思う。

  2. 千葉西部からみると京葉道路が値上がるだけでメリットほとんどないんだよな

  3. 「現行の首都高の長距離料金が安すぎる」というご意見に大いに疑問を感じます。首都高とその他の高速を距離単価だけで比較するのが適切なのでしょうか?
    首都高には圧倒的な交通量があります。地方の交通量が少ない高速道路の距離単価が首都高と同じだったら、それこそ安過ぎと思います。交通量に反比例して距離単価が安くなってこそ公平と考えます。

    • 地方の高速で物凄い割高になるって事だよね。てことは地方には高速要らない、地方には用事をなるべく作らない。行けば物凄い負担を強いられるからって事態に陥って広域ネットワーク形成どこじゃなくなるから違うと思うよ。道路は国家全域で一枚岩に健全収支になるように考えるべきである。