犬猿の仲も今は昔!? 米空軍A-10攻撃機がベトナムに飛来! 在日米軍の軍用機も
中国を警戒するという点では共通かも。
ベトナムで現役兵器が多数展示 なぜ?
ベトナムの首都ハノイにあるザーラム空港で2024年12月19日から開催されている防衛展示会「ベトナムディフェンスエキスポ2024」に、アメリカ空軍がA-10C「サンダーボルトII」攻撃機を展示しました。
機体は在韓米空軍の所属で、韓国の鳥山空軍基地から飛来した模様です。
ベトナムといえば、アメリカにとっては1960年代から70年代にかけて勃発したベトナム戦争で激戦を繰り広げたかつての敵国です。そんな国の防衛展示会にアメリカ空軍の現役軍用機が展示されたというのは興味深い出来事と言えるでしょう。
なお、アメリカとベトナムは1995年に国交回復を果たしており、5年後の2000年には通商協定を締結。2016年には防衛協定の一環で武器禁輸措置もアメリカは解除しています。
これにより、それまでのロシア製が中心だったベトナム軍に対して、アメリカ製装備の輸出が可能となり、老朽化した装備の近代化のために、すでにF-16「ファイティング・ファルコン」戦闘機やC-130「ハーキュリーズ」輸送機の提案がアメリカ側から行われています。
アメリカ自身、ベトナムの防衛力強化は、アジア地域の安定と隣国中国への牽制にも繋がると考えて積極的に行い始めており、すでにT-6「テキサンII」練習機がベトナム空軍のパイロット訓練用として輸出されています。
今回の展示会でアメリカ軍は、A-10の他にC-130J輸送機や155mm榴弾砲M777、ストライカー装輪装甲車などを会場に持ち込んで展示していました。これら兵器はベトナムへの輸出アピールというよりも、防衛系イベントに実物を展示することで、同国の防衛産業や軍関係者にアメリカの存在感をアピールする狙いの方が強いと思われます。
ちなみに、ベトナムにアメリカ軍の現役装備が展示されたのは、前出のベトナム戦争後初めてのことです。また、展示されていたC-130J輸送機は在日米空軍の横田基地所属の機体でした。
コメント