「パイロット、真冬でも皆半袖ワイシャツじゃね?」やっぱそうなの? 本当なのか「計器に当たらないように」説

パイロットを空港などで見かける際、冬でも半袖のワイシャツを着ているのを見かけることがあります。「操縦室は気温が一定だから」あるいは「計器のスイッチ類に袖口が触れないようにするため」といった説もありますが、本当でしょうか。

スイッチ類に引っかからないように「半袖」はホント?

 制服は会社の貸与規定により、元機長の勤めていた航空会社では1年間に数枚が支給されました。なぜ半袖のみだったのかは今も分からないそうですが、その後の労使交渉により長袖も支給されるようになったとのこと。筆者が記憶しているのは、この時代のことだったのでしょう。

 なお、乗務に着るワイシャツは長袖でも半袖でも構わないし、「パイロットの印」のひとつである肩章が無くても良いそうです。半袖か長袖のどちらにしようか考えるのは、国内線では極端な南方面、北方面への便くらいであり、乗務中に腕まくりしても問題はないとのことでした。現代のジェット旅客機は操縦室の空調も効いているので寒さを気にすることもなく、そのほかの制服の着用方法に細かい決まりはないそうです。

 そうなると気になるのは、スイッチ類に引っかかるのを防ぐためにパイロットは半袖が多いという「説」です。これについては、元機長の答えは「そんなことはありません」と明確に否定しました。

 どうして、スイッチ類の操作に結びついたかは謎ですが、元機長の答えは「制服のジャケット自体が長袖です。『制服を着て操縦してはいけない』決まりはありませんし、昔から上着を着て操縦しているパイロットもいる」でした。

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