国内初の「完全個室フェリー」に乗ってみた! 8時間の中距離航路はどれだけ豪華なの!?
大阪と愛媛を8時間で結ぶ、四国オレンジフェリーの関西航路。約240kmという距離ながら、設備は長距離フェリーにも劣らない完全個室化も実現した航路です。
客室以外もスゴイのよ!
続いてパブリックスペースへ。6階には展望スカイラウンジがあります。5階には大きな絵が飾られていますが、これは建造中に画家が描いたもので、大迫力です。そのほかゲームコーナーやマッサージチェア、上級設備客専用のフォワードラウンジ、ペットルームもあります。4階には「キッズルーム」や授乳室、4階と5階の双方に飲料自販機コーナーがあります。
5階の展望浴場は、銭湯のような大浴場と個別シャワーの組み合わせです。外に、シャワールームの利用状況を示すパネルが設置されています。
船内見学を終えると20時、乗船開始の時刻でした。船は22時の出航予定で、4階のレストランは営業していました。レストランは一般区画、ドライバー区画、団体区画の3つに分けられており、料理にはラップが張られていました。電子レンジもあり、温めなおしも可能です。メニューが豊富だったので、4人で様々な料理を堪能しました。
「おれんじえひめ」には売店がありませんが、レストラン内で土産物を販売しています。朝食は和食が予約制で、エントランスで予約します。東予港発は5時30分~7時30分が、大阪南港発は5時30分~7時が朝食営業時間です(ラストオーダーは営業終了30分前)。
乗船したのは日曜日でしたが、クルーに尋ねると、旅客定員519人に対し6割程度が乗船しているとのこと。大阪南港発も東予港発も、利用に偏りはないそうです。
瀬戸内海はほとんど揺れず、エンジン音も小さいため、快適な船旅でした。翌朝6時、大阪南港に到着。船内には8時まで留まれたので、筆者は到着後にカーテンを開け、大阪港の風景を楽しみました。
大阪南港は大阪メトロ南港ポートタウン線のフェリーターミナル駅と隣接しています。ユニバーサルスタジオジャパンへの連絡バスも運行されており、利便性は高いです。
筆者はオレンジフェリーの利用は、先代の「おれんじ8」への乗船以来でしたが、高いサービスレベルを継承していると感じました。
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
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