「日本夜景遺産」認定の珍しい観光列車、今年も運行 快速「ナイトビュー姨捨」
普通は問題がある夜景の車窓、「ナイトビュー姨捨」の解決方法は
ただ「夜景の車窓」は一般的に、大きな問題があります。車内の照明が窓ガラスに反射し、外が見づらいことです。そうしたとき私はカーテンにくるまり、昔の写真屋さんのような格好で外を眺めたりしますが、快速「ナイトビュー姨捨」はその必要がありません。夜景を楽しめるよう、車内の照明が一部を残して消されるからです。
この快速「ナイトビュー姨捨」は2015年、第11回「日本夜景遺産」選考会において「日本夜景遺産」(施設型夜景遺産)に認定されています。
快速「ナイトビュー姨捨」は、長野発18時48分の姨捨19時22分着、姨捨20時24分発の長野20時58分着と、往復で運行されるのもポイントです。姨捨駅では折り返しを待つあいだ、ホームからも善光寺平の夜景が楽しめるほか、信州味噌を使用した「お味噌汁の振る舞い」や「夜景のご案内」「姨捨伝説と民話の語り」といった、地元の人たちによる「おもてなし」を楽しむことができます。
また夜の運行ですが、長野駅到着後にまだ新幹線で東京、金沢へ移動できる時間です。
現在のところ、快速「ナイトビュー姨捨」の運転日は5月13日(金)、14日(土)、27日(金)、28日(土)、6月3日(金)、4日(土)、17日(金)、18日(土)、24日(金)、25日(土)。7月以降については決まり次第、発表されます。
列車は快速、全車指定席での運転で、乗車には運賃のほか指定席券が必要。長野・篠ノ井~姨捨間を往復する乗車券と指定席券がセットになった「ナイトビュー姨捨往復きっぷ」(長野駅発の場合、おとな1人1030円)や、郷土料理が盛り込まれた「ナイトビュー姨捨弁当」付きのツアー商品「ナイトビュー姨捨 夜景ツアー」(おとな1人2500円)を利用することも可能です。
JR東日本長野支社は「この機会にいつもとは一味違う夜の列車旅を楽しんでみませんか」としています。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
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