あっ!という間の「シン・ジェット機最短国内路線」驚愕フライトの全容とは? “距離”以外も珍景続出!【イベントレポート】
2024年12月31日、静岡に拠点を構える航空会社、FDAと型破りなイベント「FDA×乗りものニュース”驚短”の特別フライト」を実施しました。内容は、直線距離にしてわずか45km(28マイル)しかない区間でチャーター便を運航するというもの。今回は、その様子をレポートしていきます。
「45km」だけじゃない! 短いけど濃い「10分の空旅」
小牧空港の出発時にアナウンスされた飛行時間は「20分」。両空港ともに滑走路はほぼ南北方向に伸びており、南風であれば、南向きに小牧を離陸し、そのまま南向きに中部へ降りるという最短ルートをフライトできます。
ただ、この日は北風が吹いているため、その最短ルートから迂回をしなければならなそうでした。
しかしFDA5615便は、小牧から南向きの離陸を選択。これは安全に支障のない範囲内で、可能な限り短いフライトを体験してもらおうという担当パイロットの方の“粋な計らい”のひとつといえるでしょう。
この離陸時もパイロットの工夫が光りました。いわゆる「ロケットスタート」が用いられたのです。
通常の旅客便では、十分な長さをもつ滑走路から離陸する場合、エンジンパワーを途中まであげた状態から滑走を始め、回転数を安定させたのち離陸推力にセットします。対して今回は、最初にエンジンをフルパワーにしてからブレーキを解除し、一気に加速する迫力の離陸方法がとられました。
ちなみに、2024年現在、定期便でこの「ロケットスタート」が味わえるのは、滑走路が1500mしかない札幌・丘珠空港発着のFDA便を始め、ごく限られたシチュエーションのみです。
離陸した同便は名古屋市上空を経て、伊勢湾沿岸を低空で飛行、左手に中部空港が見えたと思うと、一気に180度旋回をし、中部空港へと着陸しました。
担当パイロットの発表によると、フライト時間はわずか「10分」。巡航高度は3500フィート(約1067m)で、通常のジェット機による定期旅客便のわずか10分の1という極めて低い高度でのフライトでした。
中部空港の到着スポットは107番。ここは同空港を発着するジェット旅客便としてはかなりレアな、ターミナルから離れた「沖止めスポット」で、乗客は駐機場の機体のそばで記念撮影などをしたのち、バスでターミナル本館まで向かっています。
●今回の「FDA5615便」についての飛行記録
・搭乗日:2024/12/31
・便名:FDA5615
・機種:ERJ170-200STD
・機体番号:JA09FJ
・出発空港:NKM/RJNA
・ゲート/スポット:12C
・出発予定時刻:15:25
・出発時刻:15:36
・離陸時刻:15:44
・離陸滑走路:RWY16
・到着空港:NGO/RJGG
・ゲート/スポット:107
・到着予定時刻:16:00
・着陸時刻:15:54
・到着時刻:15:59
・到着滑走路:RWY36
・飛行時間:0:10
・飛行高度:3500ft
・マイル数:28マイル
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今回ご参加いただいた皆様、関係者の皆様、ありがとうございました!
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