以前より振動少なく 「ゆふいんの森」、乗り心地向上のシステム搭載
JR九州が、特急「ゆふいんの森」で使用するキハ71系ディーゼルカーに、「可変減衰上下動ダンパーによる制振制御システム」を新たに搭載。上下振動が搭載前に比べて低減しました。
車体の上下振動加速度がおよそ50%に低減
JR九州は2016年5月11日(水)、特急「ゆふいんの森」(博多~由布院・別府)に使用しているキハ71系ディーゼルカーに「可変減衰上下動ダンパーによる制振制御システム」を新たに搭載したと発表しました。
乗り心地の向上を目的としたこのシステムを搭載したことより、JR九州は、上下振動が搭載前に比べて大幅に低減され、より快適に利用してもらえるようになったとしています。
このシステムは、台車(車輪がある部分)と車体のあいだに設けられた「まくらばね」に並列するように、上下方向に可変減衰機能を持つ油圧ダンパーを取り付けて、加速度センサーで測定した車体の振動にあわせてダンパーの減衰力を制御するものです。これにより、たとえば90km/hで走行した際には、車体の上下振動加速度がおよそ50%に低減されたといいます。
鉄道総合技術研究所が日立オートモティブシステムズと共同で開発したこのシステムは、特急の「指宿のたまて箱」や「はやとの風」をはじめ、クルーズトレイン「ななつ星in九州」、スイーツが楽しめる列車「或る列車」の車両にすでに導入されています。特急「ゆふいんの森」では、3号および4号(博多~別府)の車両に搭載される予定です。
【了】
自動車界では、これをセミアクティブサスペンションと呼んだりもします。鉄道界では横方向の振動低減装置の呼び名ですけどね。フルアクティブも、自動車界では縦方向の制御です。