今や伝説「東武の路面電車」そのまんま!? 今も現役で走ってます! でも1両は「化けてます」

半世紀余り前に廃止された東武鉄道の路面電車の車両が、今も岡山市の岡山電気軌道で走っています。ほぼ姿を消した大手私鉄の路面電車を気軽に追体験できる全国でも珍しい路線ですが、ワケあって「期間限定」の運行です。

なぜ「期間限定運行」なのか

 両備グループ広報部特命担当の山木慶子さんは「くろ」と3005号が「人気車両になっている」と指摘します。それでは、なぜ「期間限定運行」なのかを尋ねると「冷房装置が付いていないため、夏は運行していない」と説明しました。

 これらの車両は窓を開閉できるため、筆者は「窓を全部開けて走らせれば風が入るのではないですか」と質問しましたが、山木さんは「子どもが手を出すと危ないから窓を開けっ放しにはしていない」と話します。

 例えば山万の千葉県を走る新交通システム「ユーカリが丘線」は、夏場には乗客用にうちわとおしぼりを車内に用意しています。ただ、これは全ての車両が非冷房であるための苦肉の策です。

 岡電は「くろ」と3005号を除く営業車両はいずれも冷房装置を備えているため、夏場にはその2両を外して「冷房化率100%」で運用しているということです。

【マジで当時「そのまんま」】岡山を走る「東武の路面電車」車内もスゴイ!(写真)

Writer:

1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学フランス語学科卒、共同通信社に入社。ニューヨーク支局特派員、ワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。「乗りもの」ならば国内外のあらゆるものに関心を持つ。VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員。

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