免許も燃料もいりません!? 護衛艦に載って海外に行く「艦長専用車」とは 海自隊員のマストアイテム

海上自衛隊の自衛艦には各々「艦長専用車」が用意されているようです。とはいっても黒塗りセダンではありません。この「艦長専用車」はモノによっては折り畳み可能で、船に積まれて海外に行くこともあるようです。

最も遠い門どうしは電車が走れるほど

 じつはこの自転車、艦長だけは「専用車」があります。いつ緊急の用事があるかわからない艦長は移動手段も常に最速がマスト。岸壁に停めてある自転車をよく観察すると、テプラなどで「艦長」や「〇〇(艦艇名)艦長車」などの記載がされており、ちょっとゆる可愛いのもポイントです。艦長専用車と聞くと、黒塗りの高級車を思い浮かべそうですが、まさかの自転車でした。

Large 20250202 01

拡大画像

岸壁に停められた自転車とリヤカー。泥除けには海上自衛隊所属を示す、錨と桜を組み合わせたマークが貼られている(柘植優介撮影)。

 例えば海上自衛隊の主要基地のひとつである横須賀地方総監部でいうと、最も離れた入り口どうしは、じつに1駅分ほどの距離があります。近くには関連施設も点在しているので、そういったときに小回りの効く自転車をあらかじめ用意しておくというのは、スマートな海自らしいのかもしれません。

 余談ですが、よく格納庫にある折りたたみリヤカー。これも地味に気になるところですが、海上自衛官である夫、やこさんいわくリヤカーも大事な車両の一種とのこと。護衛艦のなかでは第1分隊と呼ばれる部署が管理していて、岸壁からゴミ捨てに行くときの必須装備だそうです。

 地味ながらも実用性ピカイチのレア装備、見学の際にぜひチェックしてみてください。ひょっとしたら、意外な艦名が記された自転車に遭遇するかもしれません。

【マンガを読む】えっ、魚市場で使うヤツ!? 地味に使える?「驚愕の海自車両」とは

Writer:

漫画家・デザイナー。夫のやこさん、娘のみーちゃんと暮らすのんきなオタク。海自にはまってからあれよあれよと人生が変わってしまった。著書「海自オタがうっかり『中の人』と結婚した件。(秀和システム)」「北海道民のオキテ(KADOKAWA中経出版)」各シリーズ発売中。

最新記事

コメント