「地下鉄は“上”です“上”!」 駅出てボーゼン…まもなく解消? 万博の“最重要乗換え駅”どう変わるのか

大阪・関西万博へのアクセスで最も重要な乗換え駅となるであろう「弁天町駅」が変わります。JR線は高架、ならば地下鉄は当然その“下”……ではないために利用者が戸惑いがちでした。これがどう変化するのでしょうか。

新駅舎&新連絡通路で大変化!

 もし、万博会場を目指す来訪客が、乗り換えに迷いやすく、かつ手狭な弁天町駅南口に集中すると、大きなボトルネックとなるのは確実です。そこでJR西日本と大阪メトロは、大阪万博に合わせ、駅の改良工事を進めました。

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供用直前のJR駅-大阪メトロ駅連絡通路。2025年2月(植村祐介)

 JR西日本は、現在南北に改札口があるJR弁天町駅のほぼ中央に新たな駅舎を整備し、1Fレベルに中央北口、中央南口改札を設けます。そして大阪環状線内回りホーム、外回りホームと1Fをエスカレーターで直結し、改札内で相互の移動を可能にします。

 またJR西日本と大阪メトロは共同で、大阪環状線内回りホームと中央線改札階を直結する連絡通路を整備し、JR西日本はこの連絡通路に接続する「内回り口改札」を設置します。

 これらの工事により、大阪環状線内回りから中央線改札口へは上下方向の移動が不要となり、格段にスムーズになります。外回りからも、いったんエスカレーターで新駅舎の1Fに下り、そこから上りのエスカレーターで内回り改札付近に上がるという導線が誕生し、混雑の緩和に資することになります。

 この新駅舎と連絡通路は3月1日(土)に使用が開始されます。

 また、大阪環状線ホームの両端に位置する現在の改札口(南改札口、北改札口)については、万博終了までは多くの乗り換え需要に対応するため継続して設置するものの、会期終了後は閉鎖するとしています。つまり現状のJR駅から中央線の駅までの「下りて上がって、また上がる」という乗り換えルートは、万博終了後に見納めとなるようです。

 現在のJR弁天町駅は、南北にある昭和を感じさせる既存駅舎と、その中央に作られた最新の意匠を持つ新駅舎が同居するという、奇妙なコントラストを見せています。また南口側の駅前広場にあるロータリー付近からは、高架の大阪環状線の上をまたいで走る中央線との位置関係が一目でわかります。

 万博へ向かう際に弁天町駅で乗り換えるときは、いったん駅の外に出て、会期中のみ目にすることができる「過去と現在の駅舎の共存」を味わってみてはいかがでしょうか。

【地下鉄そこか!】なんか分かりにくい弁天町駅ビフォー&アフター(見取り図・写真)

Writer:

1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。

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コメント

1件のコメント

  1. 札幌に住む人も地下鉄は必ずしも地価を走っていないと知っています。

    市営南北線、南平岸駅、真駒内駅間は地上の高架を走っていますよ