ケータイ回線で列車を動かす! 新システムをローカル線へ導入 現状とどう変わる?

京三製作所は2025年2月末、山形鉄道フラワー長井線に無線式の列車制御システムを納入すると発表しました。

運用開始は2027年度

 鉄道信号システムなどを手がける京三製作所は2025年2月末、山形鉄道フラワー長井線に無線式の列車制御システム(統合型列車制御システム)を納入すると発表しました。

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山形鉄道フラワー長井線(画像:写真AC)

 鉄道は従来、信号機やレール間のATS(自動列車停止装置)といった地上設備と車両とで信号情報をやり取りする様々な装置を線路の周辺に置く必要がありました。無線式の列車制御システムは、それらを無線通信で代替することで、信号機やケーブルなどの地上設備を簡略化することに寄与します。

 このたびの統合型列車制御システムは、装置間の通信に公衆無線回線(携帯電話回線)を活用。ケーブルが不要となり、メンテナンス作業の負担が軽減されます。また、信号システムをシンプルな構成とすることで、機能を中央制御装置と車上装置に集約でき、地上設備を大幅に削減します。統合型列車制御システムでも、既設設備と同等以上の安全性を確保できます。

 山形鉄道へは2024年度から順次納入され、実証試験を経て2027年度を目標に運用が開始される予定です。

つまり… これが無線式の列車制御システムです(図解)

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