「るろ剣」の軍艦 実は元ネタあった? 当時の水準だとかなりの性能! なぜ“出オチ”の如く沈んだ?
令和の現在、「煉獄(れんごく)」といえば煉獄さんの方が圧倒的に有名ですが、平成の時代に『るろうに剣心』作中に登場した「煉獄」という艦がネタになったことがありました。
まさ出オチ艦だった「煉獄」
創作物で「煉獄(れんごく)」といえば、今や多くの人が、『鬼滅の刃』の無限列車編で活躍した煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)を思い浮かべると思います。しかし、それ以前で「煉獄」といえばマンガ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-(以下:るろうに剣心)』で登場した甲鉄艦「煉獄」を思い浮かべるアニメファンもいたはずです。この艦は、出オチのごとくあっけなく沈められた艦として有名です。

「煉獄」は、るろうに剣心の作中でも屈指の人気エピソードである「京都編」で、敵の親玉である志々雄真実(ししおまこと)が国家転覆を目論み、自身の組織が保有する資金の実に5分の3をはたいて購入した、金属の装甲を施した甲鉄艦になります。
作中で同艦は、艦砲にアームストロング砲を備え、東京を火の海にするべく出航しようとしたまでは良かったのですが、主人公の緋村剣心ほか、斎藤一、相楽左之助らの侵入を許し、小型爆弾の爆発を受け機関部が大破。さらに船底から浸水し、撃沈されています。
その運命は、フジテレビ系で放送されている再アニメ化された新作では、2025年3月6日深夜に放送された第45話「京都大火(後編)」でもやはりあっけなく沈んでいますが、原作や旧アニメ以上に不可解な爆発・炎上をしています。唯一扱いが良かったのは実写映画くらいで、同作では最終決戦の舞台になっていました。
あまりにもあっけなく沈んでしまったことと、1990年代に放送された最初のアニメ作品が、2000年代中盤から開始されたネットの動画配信で「世界各国のフタエノキワミ」の一場面としてネットミーム化するなど、主にネタ方面で「煉獄」という名前は刻まれることとなりました。しかし、同作の舞台である明治11年、西暦にすると1878年の時代において、甲鉄艦を私設武装組織が所有しているというのは、かなり異例なことです。
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