「異形の激レアエアバス輸送機」今後飛ぶ? 新事業展開も運航会社が”終了”…なら日本じゃ見納め? 幹部に聞く

胴体上部が大きく膨らんだルックスが特徴のエアバス産貨物機「ベルーガST」を用いて貨物輸送を手掛ける「エアバス・ベルーガ・トランスポート」が、2025年はじめに事業を終了しました。このことで「ベルーガST」は役目を終えることになってしまうのでしょうか。

「元祖ベルーガ」使うの?使わないの?

 また「エアバス・ベルーガ・トランスポート」の立ち上げは、当時、設計上ベルーガSTがまだまだ十分に飛行を続けられる余裕があったというのも理由です。同型機は機齢こそ25年以上経過している機もあるものの、離陸回数に相当する「総サイクル数」は、立ち上げ時点においては設計限度である3万回の半数程度の約1万5000回に留まっていたのです。

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エアバスのヴァウター・ファン・ヴェルシュ氏(乗りものニュース編集部撮影)。

 ヴェルシュ氏は「エアバス・ベルーガ・トランスポート」の事業終了を認めたうえで、筆者の質問に対し「海上保安庁をはじめ日本のクライアントへの納入に関しては心配しないでください」と話します。さらにベルーガSTは運航会社の事業終了によって、退役する可能性がないことも示唆しています。

「ベルーガSTはこれからもエアバスグループ内でこの能力を活用していきます。もともとは外部のクライアントむけにセットアップしたわけですが、需要を考えて、それではあまり意味がないということで事業を停止しました。しかし私達にとっては(ベルーガST)は重要なアセット(資産)です」

 さらに同氏は続けます。

「今後は、たとえばグループ内のヘリコプターの輸送などにベルーガSTを使っていく予定です。一方で他社にその事業を他社に販売する、貸し出すということは考えていません。100%グループ内でベルーガSTを活用するということです」

 エアバスグループは、主幹事業である旅客機以外にも、ヘリコプター、軍需産業、さらには宇宙産業も手掛ける世界的な総合航空機メーカーです。そうしたことから先述の「スーパーピューマ」輸送をはじめ、グループ内だけでベルーガSTが活躍できる場も多く存在します。

 これは運航会社である「エアバス・ベルーガ・トランスポート」の終了が、そのままこの機の“お役御免”にはつながらないこと、そして、まだまだベルーガSTが日本でお目にかかれる可能性が多く残されていることを示している――といえるかもしれません。

【写真】スンゴイ形! これが「エアバスの激レア異形機」全貌です

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国内航空会社を中心に取材を続け、国内・海外を奔走する日々を送る。ゆとり世代。

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