日本唯一の防衛系総合展示会「DSEI」今年は超拡大! 注目の“軍民両用”技術 海外からも大集結!?
2025年5月21日から、幕張メッセで日本最大の防衛装備品展示会「DSEI Japan 2025」が開催されます。今年は過去最大規模となる予定ですが、注目すべきは大手の防衛関連メーカーだけではないようです。
規模が急に拡大!?「DSEI Japan」
千葉市の幕張メッセにおいて2025年5月21日から23日までの開催が予定されている日本唯一の大規模統合防衛・安全保障展示会「DSEI Japan 2025」のメディア向け説明会が3月5日に行われました。

DSEI Japanは隔年(奇数年)にイギリスのロンドンで開催されている、世界最大級の防衛総合イベント「DSEI」と同じく、イギリスのクラリオン・イベンツが主催。本家のDSEIと同様、政府・国際機関や企業の製品展示に加えて、自衛隊をはじめとする世界各国の軍や有識者による安全保障上の課題に関するカンファレンスも行われます。
外国では防衛・安全保障展示会は頻繁に開催されているのですが、日本では2019年にDSEI Japanが開催されるまで、同種のイベントは開催されていませんでした。このときの展示会場面積は1万5000平方メートル、出展企業数も250社と、海外で開催される同種のイベントに比べて小規模で、2023年開催時もそこまで大きくはありませんでした。
しかし、今回のDSEI Japanは急拡大します。展示会場面積は2019年開催時の倍の3万平方メートルとなり、出展予定企業数も450社へと増加。主催者は期間中の来場者数を1万4000人以上(2023年開催時は8432人)と予想しています。
DSEI Japan 2025のメインテーマは「先進技術によるインド太平洋の安全保障強化」です。展示とカンファレンスはこのメインテーマに則って行われる予定で、サイバーセキュリティやAI(人口知能)・自律型システム、宇宙技術、次世代モビリティなど、今後の日本はもちろんアジア太平洋地域にとっても喫緊の防衛・安全保障上の課題の解決策となり得る製品やサービスの展示が行われます。
こうした防衛・安全保障分野における喫緊の課題を解決するための商品やサービスには、民生と軍事の両分野で利用できる、いわゆる「デュアルユース技術」の活用が不可欠となります。
たとえば、陸上自衛隊が運用しているUAS(無人航空機システム)の「スキャンイーグル」は、元々スタートアップ(ベンチャー)企業であった米インシツが、漁業のために魚群を探知する目的で開発されたものです。
その後インシツは技術力に注目したボーイングの子会社となります。ボーイングの資金やセールス力によって、スキャンイーグルは軍用UASとしてヒット商品となったわけです。
しかし、インシツのように技術力やアイデアはあっても、同社のような幸運に恵まれず、また資金力の制限により海外で行われる展示会などでアピールする機会も限定されていることから、本来の技術力やアイデアをビジネスへと昇華できていないスタートアップ企業や中小企業は少なくありません。
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