「新京成」消滅で何が変わる? “ピンク”なくなるの?「京成松戸線」誕生直前の“二度とない”レア光景を見てきた

2025年4月1日、新京成電鉄が京成電鉄に吸収合併され、新京成線は京成松戸線に変わります。とはいえ実際には何が変わるのか。3月下旬、特徴的だった新京成ピンクの見納めも兼ねて現地へ行ってみました。

京成津田沼の踏切どうなる?

 ちなみに、北習志野駅の東葉高速鉄道コンコースは、乗換専用改札口の足元に「京成松戸線」とすでに表示されています。他のサインも「調整中」の文字で覆われていますが、黄色のテープを剥がせばすぐに京成松戸線に変わるよう準備されていました。

 続いては薬園台~前原間の沿線で撮影です。ほどなくしてやってきたのは、クリーム色に茶帯を巻いた復刻塗装の8800形8813編成でした。新京成の復刻カラーですが、2024年11月に塗り替えられたばかりなので、しばらく活躍してくれるかなと期待を寄せつつ見送ります。

 3月下旬時点では、ピンク塗装の電車が次々にやってきます。ただ、新京成の電車は4月以降順次デザインが変更されるとのことなので、徐々に数を減らし、いずれ見納めとなる予定です。

 終点の京成津田沼駅(習志野市)は改札が共用ながらも、新京成のSL24と京成のKS26という2つの駅ナンバリングが振られています。2社の合併後、新京成のSLのナンバリングは消滅するため、SL24とKS26の共存もあとわずか。青とピンク、そして周囲を囲う黄色のテープが、鮮やかながらも過渡期であることを語っています。

 そしてもうひとつ、京成津田沼の“見どころ”といえば新津田沼寄りにある踏切です。京成と新京成、それぞれの進行方向指示器が設置されているのです。これも何らかの手が加えられるものと思われますが、「新京成」の文字が「松戸線」になるのか、はたまた新京成のものが撤去されるのか……。いずれにせよ、この「新京成」の文字もまもなく見納めとなりそうです。

 今回の見納めで、設備関係はかなり準備が進んでいることが分かりました。駅は4月から京成仕様に衣替えすることでしょう。一方、車両のデザイン変更は時間がかかりそうですから、しばらくは過渡期の雰囲気を味わえそうです。くぬぎ山の車両基地で塗装を剥がしているN818編成がどのような姿になるのかも注目です。

【これが新京成…?】「京成」が入り混じる準備風景(写真)

Writer:

幼少期、祖父に連れられJR越後線を眺める日々を過ごし鉄道好きに。会社員を経て、現在はフリーの鉄道ライターとして活動中。 鉄道誌『J train』(イカロス出版)などに寄稿、機関車・貨物列車を主軸としつつ、信号設備や配線、運行形態などの意味合いも探究する。多数の本とNゲージで部屋が埋め尽くされている。

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