兵器めちゃ売れ「韓国」輸出に全力投球する“切実な理由”とは? 日本も“対岸の火事”ではない事情

今や世界でも有数の兵器輸出大国となりつつある韓国。自走りゅう弾砲や戦車、戦闘機、軍艦、さらには無人装備まで幅広い兵器の輸出に取り組んでいます。じつは、こうした積極的な兵器輸出の背景には、韓国のある事情が関係しているといいます。

韓国「積極的な兵器輸出」のワケとは?

 陸上自衛隊も複数の外国製UGVを導入して試験を行っていくようですが、韓国陸軍と韓国の防衛産業は、日本よりもはるかに早い2000年代後半からUGVの自主開発に取り組んでいました。

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ハンファ・エアロスペースが開発したUGV「アリオン」(画像:ハンファ・エアロスペース)。

 筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は2011(平成23)年10月にソウル郊外で開催された防衛装備展示会「ADEX2011」で、初めて韓国の国産UGVを目にしました。この時のUGVは、現在のモノに比べれば単純な国境警備用の偵察車両でしたが、韓国で兵器開発を主導する防衛事業庁とメーカー関係者が「少子化が進む韓国の国防にとって切り札となり得る装備品だ」と述べていたことが強く印象に残っています。

 有人・無人を問わず、韓国が官民一体となって兵器の輸出に積極的に取り組んでいる理由の一つは、まさに少子化にあります。筆者は2019(令和元)年10月に開催されたADEXで、ある韓国の防衛企業の方に、その企業を含めた韓国企業や韓国政府が、何故兵器の輸出に積極的に取り組んでいるのかを質問したところ、その回答は次のようなものでした。

「韓国の合計特殊出生率(女性1人が生涯で出産する人数)が低いのはご存知の通りです。出生率の低さの改善は早急には見込めないため、いずれ韓国軍の人的規模は今より小さくなります。そうなれば、韓国軍の国内防衛産業に対する需要は減少するでしょうし、弊社の業績も悪化します。この状況の中で防衛企業が生き残り、韓国軍の需要に応えていくためには、韓国軍の需要減を輸出で補っていくほかないのです」

 韓国の2024年の出生率は若干改善して0.78人となりましたが、依然として世界的に見れば低い水準にあります。韓国の置かれた状況を“対岸の火事”として笑うのは簡単なことですが、日本も2024年の合計特殊出産率は1.20人と低く、韓国とは異なり改善の兆しは見えていません。

 乱暴な言い方をすると、国家財政のことを気にしなければ兵器はいくらでも増やすことはできますが、それを操る人間の数は簡単に増やせません。その現実を受け止めて、それでも国家の安全保障を成立させるために韓国軍が使用する兵器の無人化や省人化を進める一方で、国家の安全保障の重要な柱である防衛産業を維持するため積極的に輸出に取り組んでいる姿勢には、日本も学ぶべきところがあると筆者は思います。

【たしかにめっちゃシンプル…!】韓国が開発した極初期のUGVを写真で(画像)

Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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