ロシア海軍 太平洋配備の潜水艦に「既存の防空システムでは迎撃困難」な極超音速ミサイルを搭載へ 世界初
音速の5倍以上で飛翔するミサイル。
6番艦「ペルミ」に搭載予定の艦か
ロシアの国営メディアRIAノーボスチは2025年3月27日、就役間近の多用途魚雷・有翼ロケット原潜「ペルミ」に、艦艇発射型の極超音速ミサイル「ツィルコン」の発射機能が付くことになると報じました。

「ペルミ」は885型原子力潜水艦(NATO呼称:ヤーセン型原潜)の6番艦で、2026年にはロシア太平洋艦隊に配備されると予想されています。
ヤーセン型原潜は対潜水艦戦などを考慮した攻撃型原潜と、地上攻撃などを主に行う巡航ミサイル原潜を合わせた多目的原潜です。これまでの艦は、艦内に設置された垂直発射装置で3M14「カリブル」巡航ミサイルなら40発、P-800「オーニクス」対艦ミサイルなら32発を搭載可能。「ツィルコン」に関しても、32発程度搭載できるとみられています。
なお、潜水艦に「ツィルコン」が標準装備されるのは「ペルミ」が初になると、ノボースチは報じています。
「ツィルコン」は、ロシア海軍のミサイルフリゲートに搭載され、2024年2月にウクライナへの空爆で初めて使われました。同ミサイルは2023年1月にロシア海軍に実戦配備が開始された、音速の5倍以上の極超音速で飛ぶミサイルです。速度はマッハ8~9、射程は600~1500km、弾頭の重量は約300~400kgとされ、既存の防空システムでは迎撃困難であるといわれています。日本近海にも出没することの多いロシア太平洋艦隊所属の潜水艦ということで、今後の動向が注目されます。
コメント