前代未聞「3850円のえきそば」確かに“究極”でした 姫路駅から万博に出張「究極のえきそば」を食べる
2025年4月13日から開幕する大阪・関西万博の会場では、お値段3850円もする「究極のえきそば」が提供されます。価格に見合う内容なのでしょうか。実際に食べてみました。
麺が「えきそば」の概念を覆す
兵庫県姫路市のJR姫路駅などで名物となっている、まねき食品の「えきそば」。同社は2025年4月13日から開幕する大阪・関西万博の会場でグレードアップした「究極のえきそば」を提供します。その値段はなんと「3850円」です。果たしてどんな味なのか、プレオープン期間に報道陣へ向け会場が公開される「プレスデー」で実際に試食してみました。

この「3850円のえきそば」は値段がかなり高価ということで、情報解禁直後から話題となっていました。
まねき食品の万博出張店は、円形に作られた会場のちょうど中央にあたる「静けさの森」近くに設置されています。頼んで数分程度待って、そばが提供されました。
若干時間がかかった理由は提供された「究極のえきそば」を確認するとわかりました。アイコニックな具材は、上にトッピングされた神戸牛の肩ロース。出汁は和風ベースのお汁でしたが、さらに箸で麺をあげてみるとビックリするような光景が広がります。
麺がそばではなく、見慣れた黄色っぽい色。使用している麺が中華麺でした。なるほど、待ち時間がかかったのは、中華麺を使っているのも大きな要因のようです。しかしこれはラーメンという訳ではなく、お汁は和風のそば汁であり、ラーメンスープではないので「えきそば」ではあります。
最初にそば汁からすすってみます。お肉や、出汁として使ってるというホタテやハマグリなどの貝類のエキスが、口に広がります。この時点でかなり期待できる味です。
その後、麺から食べようとしましたが、神戸牛がどうしても気になり、お肉から先にいただくことに。ほど良い柔らかさと、牛肉のうまみが凝縮されており、言い方が悪いですが、えきそばの具材としては若干のもったいなさを感じましたが、麺を食べると、「なるほど」と納得がいきました。
麺をすすると、牛肉のエキスが溶け込んだ汁が良く麺に絡んで絶妙です。さらに、気になって麺と一緒に肉を食べると、これまたビーフオンザライスならぬビーフオンザヌードルで、なんともいえないハーモニーでした。これは、肩ロースを薄く切ってあるので可能な味わい方で、もしも厚切りだったら感想も変わっていたかもしれません。
そして、その頃には添えてある温泉卵の意味も知りました。若干黄身を崩してそこに肉を付けると、これはもう高級肉の「すき焼き」テイストへ変わるのです。
このように1杯で色んな顔を見せてくれる「究極のえきそば」は、いつも駅で食べる「えきそば」とは全く異なる仕様となっており、まさに“究極”を目指したものだと感じられました。確かに値段は高いと思われるかもしれませんが、それだけ特別な内容となっており、味はかなりオススメです。
ただ、ひとつだけ心残りな点が、具を食べ、麺をすすった後に残った汁。これ単体でも美味しいのですが、この残り汁を、ぜひご飯にかけて食したかったです。
交通系グルメって名乗るなら姫路駅の駅そばが黄そばって知らないのはあまりに無知じゃない?