「伝説の難工事」に…? 首都高「日本橋区間の地下化」現場を公開 聞けば聞くほど“条件キビしすぎる!”

首都高「日本橋区間」の地下化工事が本格的に始まります。10年間の長期通行止めとなった八重洲線をベースに新たな地下ルートを構築しますが、かなりシビアな条件です。

通行止めから20日後の「八重洲線」が工事の舞台

 首都高速道路は2025年4月25日、C1都心環状線「日本橋区間」の地下化に伴う工事の現場を報道陣へ公開しました。日本橋に“青空”を取り戻す工事は、首都高を作った時よりも、はるかに複雑な工事となりそうです。

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10年間の長期通行止めとなった八重洲線からC1(上空の高架)を望む。この高架は将来的に撤去される(乗りものニュース編集部撮影)。

 報道陣が案内されたのは、4月5日に「KK線」の廃止とともに約10年間の長期通行止めとなった「八重洲線」の八重洲トンネルです。休止前の「丸の内出口」を“逆走”する形で進入したトンネル内は、クルマが走らなくなって20日間経ち、すっかり冷え切っていました。実はここが様々な工事の拠点にもなります。

 日本橋区間の地下化は、C1の神田橋JCT-江戸橋JCT間を地下化し、日本橋川を覆っている現在の高架線を撤去するものです。この地下化に伴い江戸橋JCTのC1のランプが一部撤去されることから、“環状”機能の代替として、銀座付近と八重洲線をつなぐ新トンネル「新京橋連結路」を建設し、八重洲線とつなぎます。

 日本橋区間の地下新線と、新京橋連結路経由の地下新線は、この八重洲トンネルの中で接続します。

 八重洲トンネルから神田橋JCT方面の地上(掘割部)に出ると、その上空には首都高C1の高架2本をビル群が取り囲み、近くをJR線の電車がひっきりなしに行き交うという、“まさに東京”な光景がありました。

 ただ、これらの建物も今後、一新されます。「この周りで5地区の再開発事業が同時進行で動いています」(首都高速道路 更新・建設副局長 日隈宏治さん)。日本橋区間の地下化は、単に日本橋に“空を取り戻す”、あるいは老朽化した首都高の更新というだけでなく、周辺の街全体をアップデートしていく一環として行われるのです。

 そうした周辺の「取り壊し」という絶好の機会に合わせたものだとしても、首都高の地下化工事にかかる条件は、「ちょっと厳しすぎるのでは……」と思わざるを得ないものでした。

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