ロシア軍機相手に「緊急発進」海外展開任務中“史上初”の出来事 スウェーデン空軍

外国に展開中の「グリペン」が担当。

ポーランドでNATO加盟国として初めての緊急発進

 北大西洋条約機構(NATO)は2025年4月24日、スウェーデン空軍の戦闘機であるJAS39「グリペン」がNATOの任務としては、史上初めて、強化空中警備任務中にスクランブル発進したと発表しました。

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NATOの任務につくスウェーデン空軍の「グリペン」(画像:NATO)

 NATO空軍司令部によると、強化空中警備任務でポーランドの北部のマルボルクに配備されている、「グリペン」2機が、怪しい動きを見せているバルト海上空のロシア軍機を要撃するためにスクランブル発進したそうです。

「グリペン」が要撃したのはロシア軍のIL-20情報収集機で、同機は欧州以外では日本近海でも情報収集のために出没しており、ロシア軍機と定番の機体のひとつといえます。

 スウェーデン空軍の「グリペン」は3月26日よりNATOの一員としてポーランドに展開していました。

 同国は2024年2月末、それまでの中立国として方針を転換しNATOに加盟。それまでは行ってこなかった、他国と連携した任務なども実施してきましたが、NATO加盟国の任務としては、今回のポーランドでの防空任務が史上初でした。

 史上初のNATOとしての防空任務だけではなく、初のロシア軍機要撃も行ったということで、スウェーデン軍は「グリペン2機が、NATOの強化された緊急事態対応枠組みにおける最初の緊急任務を実施しました」と発表しています。

【画像】あ、結構見る機体? これがIL-20を監視する「グリペン」です

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