伝説のF-15「全裸のイーグル」いろいろなトコロが“隅々まで見えちゃう”動画を米空軍博物が公開
過去のキズあとまでクッキリと……。
上昇記録達成のため徹底的に軽量化した機体
国立アメリカ空軍博物館は2025年4月26日、F-15の実験機「ストリーク・イーグル」の博物館での展示映像を公式YouTubeチャンネルで公開しました。

同機は、1975年当時の陸上機上昇時間記録を破るための機体として選抜された、F-15の試作機体です。記録更新のために機体は徹底的な軽量化が図られており、上昇飛行のために不要な武装やレーダーなどのアビオニクスの撤去だけではなく、塗料も塗られておらず、機体素材に使われているチタンやアルミ合金がむき出しのナチュラルメタル仕上げになっています。
この塗装されておらず、合金むき出しの様子が、全裸で人前を走り回る「ストリーキング」を思わせるということで、「ストリーク・イーグル」という愛称で呼ばれるようになりました。
同機は当時F-4「ファントムII」とMiG-25の2機で独占されていた計8つの上昇関連の記録を、1975年1月16日~2月1日に行われた実験で全て塗り替え、F-15の性能の高さを誇示することとなりました。
実験後「ストリーク・イーグル」は試作機のため、内部構造やシステム運用の違いから運用機としては採用されず、1980年12月にアメリカ空軍博物館に引き渡されており、2024年5月から常設展示機として一般公開されていました。
今回の動画では、機体のエンジン部分から機首に至るまでの全体が公開されているほか、コックピットの内部や設計図なども確認できます。
また、同機は3つの世界記録を更新した後、機体チェックした際にヒビ割れが11か所発見されたそうですが、それらの修理の痕跡も機体に接写する形で収録されています。おそらく、機体の修理痕は現地でもこれほど近くでみることは不可能のため、かなり貴重な動画であることは間違いありません。
コメント