ホンダがガチで考えた「セールスをしないショールーム」そのスゴさって? 謎の水が飲み放題、3月で閉鎖

ホンダ本社にある「Hondaウエルカムプラザ青山」は、「セールスをしないショールーム」の先駆けとして知られていましたが、3月末に休館しました。どのような施設だったのでしょうか。

2020年からは「ワイガヤ」の思想を取り入れたカフェに

 宗一郎さんの死後も同氏が創ったホンダイズムは受け継がれ、2020年からはショールームの枠からも飛び出します。ホンダの社内では基本となっていた「ワイガヤ」を様々に人に周知してもらうため、「ブランド発信拠点」といった形は維持しつつカフェスペースを設け、クルマ・バイクの情報のみならず、人々の話し合いの場としての提供を考えました。

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「Hondaウエルカムプラザ青山」及びホンダ本社の外観(画像:ホンダ)

「ワイガヤ」とは、夢や仕事のあるべき姿について、年齢や職位にとらわれずワイワイガヤガヤと腹を割って議論する、創業時からホンダが大切にしてきた企業文化です。そのような場所を来客にも提供するため、カフェ以外にも、充電スポットやフリーWi-Fiの設置など、働く人々にも優しいサービスの充実をはかりました。

 前述した正面玄関以外にも宗一郎さんのこだわりがありました。同ビルの外観ですが角が丸くなっているのが大きな特徴でした。このビルは交差点に面しているものの、やや奥まった場所見建てられているのも大きな特徴です。これは意図的なもので、交差点を行きかう人やクルマの死角にならないように、「交通事故の可能性を可能な限り少なくするために……」といった思いが込められています。

 そしてオフィスビルとしては珍しくバルコニーのあるのも特徴的なポイントです。これは単純に窓を取り付けただけでは、地震の際にガラスが落下してしまうからという配慮が現れたもので、バルコニーは避難階段にも繋がっています。

【建物内に水タンクがあったの!?】これが、「宗一郎の水」を供給していた場所です(写真)

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