「潜水艦貸して…」 実は“超音速機ゼロ”の空軍以上に深刻「金欠の大国」の海軍 政権交代後の進展は? アルゼンチン
アルゼンチンは2024年4月にデンマークから中古の戦闘機F-16を購入し、空軍の「超音速戦闘機ゼロ」状態を改善しています。ただ、財政的な危機が長く続く同国には、まだゼロのものがあります。作戦行動が可能な潜水艦です。
新規調達計画が立ち上がるも…
こうした現状のため、アルゼンチン海軍の潜水艦部隊司令部は、新造艦といかないまでも、一度退役した中古の潜水艦を導入する必要性について訴えています。

2023年12月に成立したミレイ政権でもこの問題は論議されており、国防省の提案によりフランスのナバル・グループが建造を担当するスコルペヌ型や、ドイツのティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)が建造しているロングセラーの209型の最新型が、新たに保有する潜水艦の候補に挙がっています。
ただ、なんらかの計画の進展が期待されていた2025年4月に同国閣官房長官室が発行した管理報告書には、新たな進展は一切ありませんでした。こうした結果を受け、現地では「政府は曖昧で具体的な回答を避けている」「このプロジェクトの方向性に関する疑問も一部浮上した」と評すメディアもあります。
問題の根底にあるのは、予算不足です 不況により緊縮財政の影響を受けた国防費は長らく削られており、2023年末の政権交代後は増額が期待されましたが、結局は国の総支出の全体的な削減の影響を受ける結果が続いており、思ったほどは伸びていないようです。
Writer: 斎藤雅道(ライター/編集者)
ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。
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