京王線の終着駅「まるごと移転」へ リニア開業を見据えて計画の具体化目指す 異例の”引っ越し”背景は?
京王電鉄が「西の拠点」として位置付けました。
京王電鉄が橋本駅の移設計画を具体化へ
京王電鉄は2025年5月12日、グループ中期経営計画「HIRAKU2030」(2025年度~2030年度)を策定したと発表。その中で、相模原線の橋本駅について、リニア開業に伴う周辺まちづくりに先行して駅移設計画を具体化する方針を明らかにしました。

橋本駅は、JR横浜線とJR相模線、京王相模原線が乗り入れる神奈川県北部の交通結節点。今後はリニア中央新幹線の「神奈川県駅(仮称)」が加わることで、さらに重要度が増す見込みです。リニア開業後、品川駅までの所要時間は10分程度と見込まれています。
駅周辺では相模原市が「リニア駅周辺まちづくりガイドライン」を策定。土地区画整理事業も決定し、リニア開業を見据えた動きが始動している段階です。
JR橋本駅とリニア新駅の乗り換え動線は、まちづくりにおける「交流・賑わい軸」に位置付けられる一方、JRの駅と並行しつつも北西にズレた場所にある京王の橋本駅は、その軸から外れてしまい、現状のままでは賑わいが分散してしまう課題があります。そこで、京王線の橋本駅を現在の場所から南側へ移設し、「交通結節機能を生かした賑わいの起点」を形成する方針です。
京王電鉄は今後、橋本エリアを「西の拠点」として位置付け、新たな輸送軸の創出に取り組むほか、多摩ニュータウンの活性化も目指すとしています。
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