小田急初の「ワンマン運転」ついに導入 ツーマン列車と「同等の安全性」 小田原―箱根湯本

小田急箱根は小田原駅から箱根湯本駅までのワンマン運転を導入すると発表しました。

乗務員不足を見越して

 小田急グループの小田急箱根は2025年5月13日、「箱根登山電車」の小田原―箱根湯本間(6.1km)の普通旅客列車(4両編成)でワンマン運転を開始すると発表しました。

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かつて小田原ー箱根湯本間を走行していた1000系車両(画像:写真AC)。

 同区間はもともと箱根登山鉄道(現・小田急箱根)の路線ですが、小田急の車両が乗り入れる実質的な小田急の末端区間です。小田急グループの鉄道線では初めて導入するワンマン運転となります。生産年齢人口の減少にともない今後の乗務員確保が難しいと予測されるなかでも、列車本数を減少させないことが目的だとしています。

 ワンマン運転対応車両にはハードウェア対策として、運転席には「側方カメラモニター」と「ドア開閉スイッチ」、車両の側面には1両につき片側2台ずつ計4台の「車両側方カメラ」を設置し車両側面とホームの様子を撮影するとのこと。2025年2月から「車両側方カメラ」の検証を行ったところ、夜間や悪天候など明暗差のある環境下においても映像が鮮明で、十分な視認性を確保できることを確認したそうです。運転士は運転席のモニター画面で確認しながらドアの開閉や発車させることができるそうです。

 万が一誤ったドアの開閉操作をしても誤開扉防止装置が働き、ワンマン運転時でも「車掌が乗務する列車と同等の安全性」を確保できるといいます。また車内には2025年中に「車内防犯カメラ」が全車両に設置されるほか、乗客がSOSボタンを押した際には運転士と直接会話ができるそうです。

 2025年11月から乗務員による習熟運転を行い、2026年3月から実施するとしていますが、具体的な開始日は改めて発表するとのことです。

【こんなところにカメラが!】これが小田急箱根のワンマン運転車です(写真)

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