異形「エイみたいな胴体&10発プロペラ」JAXAが計画する電動旅客機の開発に電子計測器メーカーが参加
「全翼機」っぽい胴体に10発モーター。
航空機業界の電動化を調査
電子計測器の製造および販売を行う小野測器は2025年5月20日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が中核となり主導する「航空機電動化(ECLAIR)コンソーシアム」に入会したとプレスリリースで発表しました。

このコンソーシアムは、航空工学分野だけでなく多分野にわたる国内外連携により、CO2排出等の環境負荷を抜本的に低減する革新的な航空機電動化技術を創出することを目的に立ち上げられ、小野測器は2025年4月10日に入会したとのことです。
同社が入会した目的は、航空機業界を一つのターゲット業界として捉え、今後伸びると思われる電動化の動向を探ることで、将来的には同業界への参入を視野に入れた市場調査を行うことにあるそうです。
具体的には電動化の動向を探り、航空業界への参入も視野に入れた市場調査を実施するほか、航空業界での音振計測に関する動向調査も実施予定と発表しています。
JAXAが研究を進めている電動航空機は、胴体と翼がほぼ一体となった「ハイブリッド・ウイングボディ」を採用。これは、胴体部や尾翼がなく、主翼のみによって機体全体が構成された「全翼機」に近い設計で、既存の旅客機と比べると、抵抗になる胴体部や尾翼がないことから理論的に理想的な形状であるとしています。
胴体後部に取り付けられた10基のファンモーターで飛ぶ設計で、JAXAによると、2基のジェットエンジンで発電した電気によって、ウィングボディの後端に並べたファンモーターを駆動させる機体を検討しており、現在のジェット旅客機に比べ、燃費を50%以上も削減できると効果が見込まれているそうです。
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