「乗るのが極めて難しい路線」ついに廃止へ すでに役目は終えていた!? そこで走っていた“激レア列車”とは
奥羽本線の土崎~秋田港間(通称・秋田港線)が2026年7月に廃止されます。秋田港に寄港するクルーズ客船向けの専用列車が走るくらいで、普段は乗るのが極めて難しいレア路線でした。
「乗り鉄」にはハードルが高い秋田港線
JR貨物が、秋田港線を2026年7月1日に廃止すると発表しました。この路線は近年、秋田港に寄るクルーズ客船に乗客を運ぶ専用列車が運行されていました。「秋田港クルーズ列車」とも呼ばれ、普段は乗れない路線を走るレア列車でした。
秋田港線は、JR東日本の奥羽本線の秋田から2駅進んだ土崎から分岐し、西へ向かって秋田港に至る延長1.8kmの路線です。正式には奥羽本線の支線ですが、通称の「秋田港線」として知られています。この土崎~秋田港間は、JR貨物が線路を保有して貨物列車を運行していた珍しい路線でもあります。
秋田港駅からはさらに線路が2手に分かれていましたが、いずれも秋田臨海鉄道の路線でした。秋田港周辺の工場を客先とした貨物輸送を行っていたものの、2022年に事業を廃止して翌年に会社が解散し、線路も廃止されています。土崎~秋田港間も2021年3月に定期貨物列車の運行がなくなり、貨物線としての役割を終えていました。
しかし、秋田港には秋田フェリーターミナルがあり、新日本海フェリーが発着しています。さらに、2017(平成29)年からクルーズ船の寄港にあわせて、秋田~秋田港間で旅客列車の「秋田港クルーズ列車」が運行されるようになりました。翌年には秋田港駅にホームと駅舎も整備されましたが、2025年11月限りで「秋田港クルーズ列車」は運行を終了しています。
「秋田港クルーズ列車」は、港から秋田市街への足として設定されたものです。このため秋田港線の列車に乗車するにはクルーズ船の乗客となる必要がありました。
このように普通のきっぷでは乗れない列車でしたが、過去には列車だけの旅行商品として秋田港線に乗ることもできました。貨物線の土崎~秋田港間を踏破することができたのです。
ちなみに、土崎~秋田港間はJR貨物が「第一種鉄道事業者」として線路を保有して列車を運行していました。そのため「秋田港クルーズ列車」の運行開始にあたり、JR東日本が同区間の第二種鉄道事業の認可を受け、JR貨物の線路を使用する形で列車を運行していました。
JR貨物が運行する貨物列車の多くは、JRの旅客会社の線路を使用して運行しています。この場合は、JR東日本をはじめとする旅客会社が「第一種鉄道事業者」、JR貨物が「第二種鉄道事業者」となります。「秋田港クルーズ列車」が走る土崎~秋田港間では、JR東日本とJR貨物の関係が逆になっていたのが珍しいポイントです。





コメント