これぞ“新たな鉄道!?” 「レール1本」かつ「架線レス」 三菱重工の新型「新交通システム」が超意欲的だった!

三菱重工業が新型の「新交通システム」を開発。従来方式と比べてインフラの大幅なスリム化も可能になりました。いったいどのような場所への導入が想定されているのでしょうか。

3両・4両もいける! 導入先はどこ?

「Prismo」は大容量・大型の重いバッテリーを搭載せずに、車両の減速時に発生する回生電力を蓄電・活用することにより、従来のAGTと比べて10%の省エネ効果を得られます。開発期間は4年で、すでに引き合いがきており、数年後には営業車両の引き渡しを予定しています。

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三菱重工業の和田沖三原製作所和田沖工場をゆく(深水千翔撮影)

「“架線レス”にしてキャパシタで走ることの狙いは、やはりお客様の環境ニーズが高まっていることがあげられる。また、センターガイド方式によって軌道構造物が大幅に削減できるため、これは土木工事への効果も大きい。従来のシステムに比べてシンプルで景観に優れており、給電レールやガイドレールといった設備がなくなることで工事量が減り、建設費とメンテナンス費も削減できる」(藤岡理事)

 なお、三原製作所の電気は全て敷地内の太陽光発電所で作られており、同製作所のCO2(二酸化炭素)削減量は97.5%と非常に高い水準です。「Prismo」では工場での車両製造とスリム化した軌道構造物の建設で40%、運行時で10%の削減を見込んでおり、廃車までを含めたライフサイクル全体(30年間)のCO2削減量は12%としています。

 ではこの「Prismo」、どのような場所への導入が想定されているのでしょうか。

 こうした架線レスAGTは、電化が遅れ、電力事情もよくない新興国のほか、観光地での敷設も想定されるといいます。田代統括は「観光地など景観を優先するお客様から、サイドガイドだとレールが醜いとか、給電レールが目障りという意見があった」と述べた上で、「より幅広いユーザーに当社の製品を選んでいただけるように『Prismo』開発した」と話していました。

 ただ、軌道を含めた新しいシステムということもあり、市場は国内ではなく海外が中心になるといいます。その中で見込まれるものとしては、空港のターミナル間などを走る新交通システムの需要だそうです

「この車両は約 100 人乗りの車両だが、3両、4両と連結することができる。特に空港であの効果を発揮するのは、大型の旅客機が発着するような場面。そのお客様をまとめてターミナルまで運べるというところで優位性があるんじゃないかと思っている。また、人を運ぶ分野だけでなく、空港で言えば手荷物を輸送することにも利用できるのではないか」

 藤岡理事はこう話し、将来需要への期待を寄せていました。

【なるほど!】これが三菱重工の「1本レール新交通システム」です(写真)

Writer:

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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  1. 西武山口線が車両を新潟鉄工製から三菱重工製に置き換えるけど、もしかして…

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