日本の国益を守れ! 国際条約で急ぎ建造「裏方的な海上保安庁船」知ってますか? 能登半島地震でも活躍まもなく退役へ

海上保安庁が保有する測量船「昭洋」が、東京お台場で一般公開されました。同船は、国際条約に関連して急きょ造られたとか。ただ、測量船とはそもそもどんな船なのかでしょうか。

小笠原諸島の海底には豊富な鉱物資源あるぞ!

 このように活躍してきた「昭洋」ですが、2025年度予算で代替船が整備されることが決まりました。新たな測量船の就役は2028年度を予定しています。

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測量船「昭洋」の船橋。まもなく新型の測量船に更新されて退役する予定(深水千翔撮影)。

 海保によると、新造測量船では水路測量や海象観測などを実現するため、最適な船型・装備設計を行うとともに、効率化、省力化が図られた最新鋭機器を搭載し、高機能化する予定です。

 具体的には以下の通り。

1、 連続行動を踏まえた燃料、清水、食料などを搭載可能とした備蓄設備の拡充による「長期行動能力の確保」

2、 長期行動時の乗組員負担の軽減を目的にプライベートを配慮した全居室を個室化することによる「居住性の向上」

3、 少人数でも作業可能な係船ウインチやメンテナンス頻度を低減するために海水に耐久性のある材質の採用することによる「乗組員作業の省力化」

 こうした船としての基本的な機能を向上させます。

 また、海洋調査を行うくえでの機能強化としては、安全で効率的な観測作業のため、可能な限り広く平坦な作業甲板(後部甲板)を確保するとともに、現有機器より解像度が向上し、海底面及び海底下の構造を鮮明かつ詳細に把握できる測量機器を搭載します。

 日本はこれまで約30万平方キロメートルの海域を新たに日本の大陸棚として設定してきました。2024年には小笠原諸島東方の小笠原海台海域の大部分が新たな日本の大陸棚となりましたが、このエリアにはコバルトやニッケルを含む鉱物資源「コバルトリッチクラスト」が確認されています。

 このように自国の海洋権益を守り、新たな資源を確保するために、「昭洋」は重要な働きをしてきました。そして同船が行ってきた測量業務は、新世代の測量船へバトンタッチされます。

【大きい? 小さい?】これが「昭洋」搭載の無人測量船「マンボウII」です(画像)

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1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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