37kmのJR長大路線バス「廃止」申し出 かつては「宇都宮-水戸」直通も 歴史ある元国鉄バス路線
県都の宇都宮と県東部の茂木町を結ぶ長大バス路線が、存続の危機に立っています。ジェイアールバス関東が路線の廃止を申し出ています。
LRT開業で再編も果たしたが
栃木県宇都宮市と芳賀町は2025年6月27日、ジェイアールバス関東より「水都西線」を2025年10月1日付で廃止するとの申し出があったことを発表しました。県都の宇都宮と県東部の茂木町を結ぶ長大バス路線が、存続の危機に立っています。

廃止の申し出は5月13日付で同社から栃木県の地域公共交通活性化協議会・生活交通対策部会宛に提出されたものです。
対象となるのは、宇都宮市街の作新学院前からJR宇都宮駅などを経由し、県東部の(真岡鐡道)茂木駅に至る路線距離約37kmの本線系統のほか、宇都宮ライトレール(LRT)と連絡する芳賀町工業団地管理センター前-茂木の系統などです。宇都宮駅と宇都宮大学方面を結ぶ臨時系統も含まれます。
県東部の芳賀町、市貝町、茂木町から宇都宮市街への移動を一手に担う長大路線です。仮に茂木や市貝から鉄道で宇都宮へ移動する場合、真岡鐡道でいったん茨城県へ出なければならず、大幅な迂回となります。
県交通政策課によると、現在は沿線市町に存続の意向や代替手段の意見照会を行っている段階とのこと。廃止予定日の30日前、すなわち9月までに結論を出すことになるといいます。
ちなみに、路線名の「水」は茨城県の水戸、「都」は宇都宮を示します。もともと鉄道の計画線に先行する国鉄バス路線で、かつては宇都宮-水戸の直通も行われていました。
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