原子力潜水艦「アスチュート」“史上最長”の初期配備を終え改修へ 15年は異例の長さ? 素直に喜べないワケとは

イギリス海軍は2025年7月5日、攻撃型原子力潜水艦アスチュート級の1番艦「HMSアスチュート」が、約15年間にわたる初期配備を終え、改修作業に入ると発表しました。

15年間休まず運航! いくらなんでも異常?

 イギリス海軍は2025年7月5日、攻撃型原子力潜水艦アスチュート級の1番艦「HMSアスチュート」が、約15年間にわたる初期配備(first commission)を終え、改修作業に入ると発表しました。

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アスチュート級原子力潜水艦「アスチュート」(画像:イギリス海軍)

 初期配備とは、艦艇が就役してから本格的な整備やオーバーホール(中期改修)に入るまでの期間を指します。通常、この期間は長くても10年程度ですが、「アスチュート」は2009年の就役以来、2024年まで約15年間、休むことなく世界各地で任務に就き続けてきました。

 この15年という初期配備期間は極めて異例であり、イギリスの原子力潜水艦として史上最長の記録となる見込みです。

 もっとも、これほど長期間の初期配備は必ずしも歓迎されることではありません。2000年代から2020年代初頭にかけて、イギリス海軍は予算削減の影響を受けており、人員、整備インフラ、ドック能力の不足に直面していました。

 そのため、ドックを長期占有する中期改修作業には厳しい優先順位が求められ、同時期には核抑止力を担う戦略ミサイル原子力潜水艦ヴァンガード級の改修も重なっていたことから、「アスチュート」の整備は後回しにされていたとされています。

 加えて、ヴァンガード級もわずか4隻しか配備されておらず、1隻が長期離脱すると抑止力全体の運用に支障をきたす恐れがあるため、限られた整備リソースは戦略原潜に集中せざるを得ない状況だったと考えられます。

 15年間の運用期間中、「アスチュート」はアスチュート級として初めてスエズ運河を通過し、空母「クイーン・エリザベス」の空母打撃群の一員としてオーストラリアに寄港。また、アメリカにも寄港し、大規模な兵装・ソナー試験なども実施しました。

 現在、「アスチュート」はデヴォンポート海軍基地に到着し、バブコック社に引き渡されました。今後は数百万ポンド規模に及ぶ中期改修(Mid-Life Revalidation Period)を受ける予定です。

【画像】さ、流石にくたびれてる? これが改修直前の「アスチュート」です

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コメント

1件のコメント

  1. 「数百万ポンド規模の改修」で済む筈が無い。 素人感覚でも軽く数億ポンドは超える筈。

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