イギリスのF-35B 要求された任務を3分の1しか行えない!? その驚愕の報告とは

国家監査院(NAO)は2025年7月11日、イギリス軍が運用するF-35B戦闘機について、当初想定された任務のうち、実際に遂行できているのは全体の3分の1程度にすぎないと報告しました。

とにかく様々な問題で稼働率が悪い!

 イギリスの支出監視機関である国家監査院(NAO)は2025年7月11日、イギリス軍が運用するF-35B戦闘機について、当初想定された任務のうち、実際に遂行できているのは全体の3分の1程度にすぎないと報告しました。

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イギリス海軍の空母艦載機であるF-35B(画像:イギリス海軍)

 報告によれば、現在のイギリス空軍および海軍が保有するF-35Bの稼働率は極めて低く、運用に深刻な影響が出ているといいます。

 イギリスはF-35Bを将来の空軍力の中核と位置づけ、合計138機の導入を計画しています。しかし、2025年7月時点で納入されたのは38機にとどまり、そのうち1機は事故により喪失。稼働中の機体は37機で、さらに10機を追加発注していますが、残り90機以上の調達スケジュールは依然として不透明です。また、本来2025年末までに完了予定だった初期導入分48機の納入も、2026年4月に延期されています。

 稼働率の低さの背景には、部品供給の遅延、訓練機材や技術者の不足、さらには海上環境に起因する腐食問題など、国内外の複数の要因が重なっているとされています。現時点での任務可能率は約50%、完全任務可能率(本格的な戦闘任務に即時投入できる状態の機体)に至っては、必要水準のわずか3分の1程度にとどまっていると報告されています。こうした問題により、パイロットの飛行訓練時間も月10時間から7.5時間へと削減され、即応態勢や実戦能力に影響が出ているとのことです。

 さらに、F-35シリーズの中核となるソフトウェア「Block IV」アップグレードの遅延も課題とされており、イギリス独自開発の対地・対艦ミサイル「SPEAR 3」などの兵装の統合も、2030年代以降にずれ込む見通しです。

 国家監査院のギャレス・デイヴィス長官は、「F-35Bはイギリスにとって極めて重要な軍事的・経済的資産だが、その潜在力は、インフラ整備の遅れや人材不足、納入の遅延により、十分に発揮されていない」と指摘。国防省に対し、将来的な投資判断においては、ライフサイクル全体を考慮した戦略的な優先順位の見直しが必要だと提言しています。

【画像】あ、圧巻! これが、来日予定の空母「プリンス・オブ・ウェールズ」にズラリと並ぶF-35Bです

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