「欧州最強クラスに治安の悪い駅」実際どうなの? 「大使館が注意呼びかけたレベル」の路線を数日使ってみた結果

フランスの「パリ北」駅は旅行者のなかで、ヨーロッパでも指折りの“治安の悪い駅”と紹介されることが多い場所です。この駅を通る電車を数日間利用してみました。

種別でも大分変わる? 駅構内や周辺の様子とは

 そうしてパリ北駅に到着したのですが、もちろんヘタっているように座り込んでいる人などの“海外駅あるある”はあるものの、とくに物乞いの人などはおらず、対策をすれば事前の想定ほどではなさそうです。一度だけ、ご老人に差別的なジェスチャー攻撃を受けましたが、フランスではそこまで珍しいことではないので想定の範囲内です。駅前でいきなり話しかけられることもありましたが、スルーしていれば大丈夫そうでした。

 また治安の改善に自治体側も取り組んでいるようで、たとえばパリ北駅にある10区では、日曜の午後はスーパーでお酒を売っていませんでした。これは飲酒による治安悪化を防止すべく販売制限をかけているものと見られます。

 さてRER B線の快速は比較的治安は安定していたとは言ったものの、ショー会場までの区間は各駅停車を使わなければなりません。各駅停車の車内の様子は、快速より遥かに緊張感があります。

 まず業界の1大イベントの実施期間ですので、朝は、日本ほどではないもののかなり混雑しています。そうしたなか、とくに途中駅から明らかに様子が普通ではない人や、扉の近くにかなり緊張感を持たざるを得ない雰囲気の人が複数人並んでいる光景が見られました。日の長い夏、そして外国からの出張者が多い状況でこれですから、普段ならなおさら、しっかり警戒していないと痛い目を見る可能性が十分ありうるというのは、各駅電車のなかで感じることができました。

 またRER B線の各駅の場合、混雑率もそれなりなので、旅行者がスーツケースを持って乗り込める状況ではないというのもポイントです。トラブルのもとになる可能性もあるかもしれませんので、スーツケースなどを持っている場合は快速、もしくは他の交通手段利用かを検討した方が良いかもしれません。

【写真】これが「欧州イチ治安の悪いかもな駅」の治安対策です

Writer:

国内航空会社を中心に取材を続け、国内・海外を奔走する日々を送る。ゆとり世代。

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