「山形新幹線」けっきょく何本使えるの? お盆は“在来線も使って!”の苦悩 同時多発故障の根深い影響

山形新幹線で定期列車の通常ダイヤでの運転が再開しました。故障が発生した新型E8系の複数の編成は使用できないため、「今動かせる」編成を動員している状況です。

既存のE3系はどれが残っているのか?

 また、2025年7月末現在、G12~G14編成が搬入または製造過程にあります。

・G12編成:山形新幹線車両センターに搬入済み

・G13編成:山形新幹線車両センターに向けて納入中

・G14編成:川崎車両で製造中

 2025年7月末の時点で、E8系はG1~G6編成の6本が営業運転に使用できますが、G7編成以降の5本が故障して使用できず、さらに3編成が製造またはJR東日本へ納入過程にあります。

 新形のE8系が登場したことで、今まで山形新幹線で使われてきたE3系の置き換えが進んでいます。山形新幹線のE3系はL編成とも呼ばれており、2025年7月末の段階でL65・L68~L72編成の6本が残されています。このうち、L65編成は2023年に登場当時の銀色の車体色を復刻し、ファンから「銀つば」とも呼ばれています。

 定期列車が通常ダイヤに戻る8月初旬の段階では、不具合が発生しないことが確認されたE8系6編成のほか、E3系6編成を合わせた12編成の体制で運行される見込みです。

 E8系の製造予定数が15編成ということを踏まえると、単純計算で8割程度の「戦力」でお盆輸送に臨むことになるためか、運転を予定していた臨時列車の一部は運休せざるを得ない状況です。

 このような状況を受けて、お盆期間の8月9日~17日は、山形方面へのアクセスを増強すべく、奥羽本線の福島~米沢間で臨時快速列車を運行して米沢~山形間の普通列車と接続させるほか、仙山線では仙台~山形間の快速列車や普通列車の一部を6両編成に増やして運行する予定です。

【レア運用】通常と異なる列車名+行先で走るE8系(写真)

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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コメント

1件のコメント

  1. 期間限定とは言え乃木坂のビジネス鉄ヲタに加担するからだよ。

    秋豚グループとジャニーズを使うと事故は起きるさ。