JR九州が「株主優待」導入へ 100株以上所有の人が対象、鉄道5割引

JR九州が株主優待制度を導入します。100株以上所有する株主に対し「鉄道株主優待券」と「JR九州グループ株主優待券」を発行。JR九州の鉄道やグループ会社の施設などが割引で利用できます。

福岡〜釜山の高速船は特別割引運賃に

 JR九州は2016年9月15日(木)、株主優待制度を導入すると発表しました。株主の支援にこたえるとともに、JR九州グループの施設などを利用してもらうことで、より多くの人に事業内容の理解と支援をしてもらうことが目的といいます。

 この制度では、毎年(最初は2017年)3月31日の最終の株主名簿に記載または記録された1単元(100株)以上所有の株主に対し、「鉄道株主優待券」と「JR九州グループ株主優待券」が発行されます。各優待券の有効期間は、毎年6月1日から翌年5月31日までの1年間です。

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JR九州の「鉄道株主優待券」があれば、九州新幹線の運賃や料金が5割引に(2011年5月、恵 知仁撮影)。

 鉄道株主優待券は所有株式数に応じて発行されます。優待券1枚で運賃と料金のいずれか、または双方の割引に利用可能です。効力は1枚で1人5割引。2枚以上の同時使用や、ほかとの重複割引はできません。割引の対象はJR九州が営業する路線の片道乗車券や特急券、グリーン券(個室を除く)、指定席券です。片道行程の範囲であれば、1枚で複数列車の料金の割引が行われます。

 JR九州グループ株主優待券は、100株以上を所有する株主に対し一律5枚が発行されます。1枚につき、福岡と韓国の釜山を結ぶ高速船「ビートル」の往復が特別割引の1万円になるほか、JR九州系列のホテルの宿泊基本代金が3〜5割引になるなどの優待が用意されます。

 JR九州は10月25日(火)に上場予定。想定売り出し価格(2450円)に基づく株式時価総額は、およそ3900億円になる見通しです。1987(昭和62)年のJR発足から今年で29年。東日本、西日本、東海に続き、JR九州の完全民営化が実現します。

【了】

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