激レアな「旧日本軍戦車を改造したブルドーザー」復活! ボロッボロだった“唯一無二級”が生まれ変わるまで
「ハ号ブル」と呼ばれる、旧日本軍戦車ベースの改造ブルドーザーが復元完了しました。現存するのはこの車両のみともいわれる「戦車改造ブルドーザー」は、どのような経緯で復元されたのでしょうか。
後世に残す文化遺産として修復を実施
そのような「ハ号ブル」ですが、NPO法人が入手した当時における車両の状態は、劣化が酷く、全体が錆びだらけで、キャブなどのボディーの一部が走行の度に破片が落ちるような状態でした。

NPO法人ではそんな「ハ号ブル」を後世に残すために大規模は修復作業を実施。修復作業の費用はクラウドファンディングで募り、783名の支援者から約1800万円もの費用が集まりました。
作業期間はなんと1年間も掛かっており、「ハ号ブル」は一旦分解されて、徹底した再整備と、劣化した部品は国内業者の手によって新造されています。今後は NPO法人が御殿場市に開設を目指す「防衛技術博物館」にて、同団体が所有する九五式軽戦車や九七式中戦車改などの国産車両と共に展示を予定しています。
また、今回のお披露目会はクラウドファンディングの支援者を対象としたものでしたが、9月7日に静岡県で開催される「静岡大博覧会2025」(入場料無料)において、一般展示を予定しています。会場には「ハ号ブル」の元となった九五式軽戦車も並べられるそうで、貴重な更生戦車の生き残りが見られるだけでなく、その元となった国産戦車とも比較することができ、貴重な機会となります。
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info
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