大きな意味がある「待たされる時間」 鉄道事故発生、そのとき
列車に乗っていて事故などが発生した際、なかなか状況が進まず、イライラすることもあるでしょう。しかしこの時間には、大きな意味があります。またそうした事態において、乗客はどうするのがベストなのでしょうか。
「線路・電気・通信設備が損壊」
2016年10月4日(火)、京急電鉄が京急ファインテック久里浜事業所(神奈川県横須賀市)で「鉄道事故復旧訓練」を行いました。
事故発生時でも迅速に対応できるよう1982(昭和57)年から毎年秋に実施されているもので、今年で35回目。今回の訓練想定は「地震の影響で、線路付近の工事現場から倒壊した足場や鋼材等に上り快特列車が接触し脱線。乗客に負傷者が発生し、線路・電気・通信設備が損壊する」というものです。
訓練には京急グループ関係者に加え、警察や消防関係者ら合わせて210人と、見学者546人が参加。乗務員による初動対応、負傷者の救出や乗客の避難誘導、脱線した車両の復旧、線路や電気設備の補修作業などが行われました。
鉄道関係者はこういった訓練を通じ、事故発生時における対応のルールや手順を定期的に確認していますが、訓練を受けていない“ごく普通の乗客”としては万一の際、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
鉄道を愛するものであれば、勝手な行動は復旧を遅らせることを理解し、激昂して係員を吊し上げたり、勝手に車外に出る事無く、鉄道事業者を信じて待ちたい。ましてや、こういう非常時の対応のまずさや小さなミスを映像でネットに上げ、鬼の首でも取った様に罵るのは、現に慎みたいところです。
過去の教訓により現状のような対応をしているのですが…
桜木町事故と三河島事故の教訓の両面からの対応なんですがね。
前提は、しっかり現状を乗客に速やかに開示し逐次状況を知らせる事でしょう。
出来れば、指令との更新内容を車内にライブ中継すべきですね。
指令との通信にかまけて乗客への案内が疎かになれば不満爆発でしょう。
そうですね。最近は昔よりはちょっとだけ改善されたようですが、現場でも、他の駅で待たされているお客にも逐次情報を出していただきたい。それも同じことを延々と連呼するのではなく、事細かく丁寧に。
現場は大変なんでしょうが、そういう訓練もしていただきたいものです。
事故やトラブル発生時に客が求めているのは、
「今、何をしている」のではなく、
「復旧までにどのぐらい、時間がかかるのか」「目的地にいつ着くのか」などの時間に関する情報。
時間は有限で取り戻すことはできません。
駅や電車内で時間をムダに使わせないためにも、
しっかりと時間に関する情報を提供して欲しい。
時間に関する情報を提供してもらえれば、
あとは客が判断して行動できるし、
ムダに時間を使うことはなくなる。