大きな意味がある「待たされる時間」 鉄道事故発生、そのとき

トラブル発生時、絶対に車外へ出てはいけない理由

 訓練では、事故が発生すると、運転士はまず周りの列車を止める信号(発報信号)を発信。そして車掌に事故内容を報告し、発煙筒をたいて現場から少し進んだ線路上に置きます。事故を知らない対向列車に異変を知らせることで、衝突など二次災害が起きるのを防ぐためです。

 一方、運転士から事故発生の報告を受けた車掌は、運輸司令にそのことを連絡したあと車内を見回り、けがを負った人がいることを確認。その後、駆けつけた駅係員や鉄道施設係員らとともに、乗客およそ120人の救出と避難誘導に取り掛かりました。

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非常脱出はしご(奥)や座席を利用したスロープ(手前)で、乗客は車外に脱出。誘導されながら近くの駅へ線路敷きを歩く(2016年10月4日、太田幸宏撮影)。

 それまでのあいだ、乗客は車内で待つことに。車外の安全が確認されていないことから、車掌や駆けつけた駅係員からは「絶対に車外へ出ないようにしてください」と繰り返し案内されます。

 車外の危険は、具体的には、対向列車が来るかもしれない、電線が切れて垂れ下がっており感電するかもしれない、電線を支える柱が倒れるかもしれないなどといったものです。

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コメント

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5件のコメント

  1. 鉄道を愛するものであれば、勝手な行動は復旧を遅らせることを理解し、激昂して係員を吊し上げたり、勝手に車外に出る事無く、鉄道事業者を信じて待ちたい。ましてや、こういう非常時の対応のまずさや小さなミスを映像でネットに上げ、鬼の首でも取った様に罵るのは、現に慎みたいところです。

  2. 過去の教訓により現状のような対応をしているのですが…
    桜木町事故と三河島事故の教訓の両面からの対応なんですがね。

  3. 前提は、しっかり現状を乗客に速やかに開示し逐次状況を知らせる事でしょう。
    出来れば、指令との更新内容を車内にライブ中継すべきですね。
    指令との通信にかまけて乗客への案内が疎かになれば不満爆発でしょう。

  4. そうですね。最近は昔よりはちょっとだけ改善されたようですが、現場でも、他の駅で待たされているお客にも逐次情報を出していただきたい。それも同じことを延々と連呼するのではなく、事細かく丁寧に。
    現場は大変なんでしょうが、そういう訓練もしていただきたいものです。

  5. 事故やトラブル発生時に客が求めているのは、
    「今、何をしている」のではなく、
    「復旧までにどのぐらい、時間がかかるのか」「目的地にいつ着くのか」などの時間に関する情報。

    時間は有限で取り戻すことはできません。
    駅や電車内で時間をムダに使わせないためにも、
    しっかりと時間に関する情報を提供して欲しい。

    時間に関する情報を提供してもらえれば、
    あとは客が判断して行動できるし、
    ムダに時間を使うことはなくなる。