136年そのまま!?「日本一小さな村」が、意外なほど発展できたワケ 電車が便利なだけじゃない「ケンカして勝ち取った」もの

「日本一小さな村」かつ「日本一小さな自治体」が富山県にあります。電車アクセスの利便性から、県都の近郊のベッドタウンとして発展しましたが、その裏には「闘い」の歴史がありました。

「こんなバカな法律があるか!」闘って勝ち取った人口増

 舟橋村によると、2025年8月1日時点の人口は3327人で、1990年の1371人から35年間で2.4倍に膨らみました。村内での宅地開発の成功が移住者を呼び込みましたが、その背景には危機感がありました。

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越中舟橋駅前にある「日本一ちっちゃな舟橋村」の看板(大塚圭一郎撮影)

 舟橋村が2021年に発行した「第2期舟橋村人口ビジョン」によると、舟橋村の人口は第2次世界大戦が終わった1945年に1497人でした。50年には1428人に減少し、その後は90年まで1300-1400人程度で推移しました。80年の出生数は8人にとどまり、1981年から6期24年にわたって村長を務めた故・松田秀雄氏は人口増加策を進めようとしたものの、大きな壁が立ちはだかっていました。

 それは1970年度に舟橋村全域が「市街化調整区域」に指定されていたことです。市街化調整区域とは都市計画法の第7条第3項に基づき、都市が無秩序に広がることを防ぐため、市街化を抑制すべきだとして定められた区域です。指定により、舟橋村の人口増加策の鍵を握る住宅開発が妨げられたのです。

 書籍『奇跡の村・舟橋』(富山新聞社発行)で、松田氏は村長就任当初に「県とケンカをしたんです」と打ち明けています。「自分の財産を自由にできない、こんなバカな法律があるか」という憤りを抱き、舟橋村を市街化調整区域から外すように国や県に粘り強く働きかけ、1988年に国内で初めてとなる除外を勝ち取りました。

 市街化調整区域から外れた舟橋村は、村営住宅団地の造成に乗り出します。すると「予想以上の人気となり、追加で造成し、やがて民間デベロッパーが参入した」という好循環が生まれました。子どものいる世帯が多く流入し、1987年に新入生が6人まで落ち込んで存亡の機に立たされた村唯一の小学校、舟橋村立舟橋小学校も息を吹き返しました。

 転入者をひきつけたのが、富山地鉄で電鉄富山まで最短15分で通勤できる便利な立地と、アクセスが優れている割には安い土地価格でした。越中舟橋駅には富山地鉄本線、立山線の両方の電車が乗り入れ、電鉄富山行きの電車が平日の朝と夕方に1時間当たり4-6本、日中も1時間に3本走っています。

【え…!】これが「日本一小さい自治体」です(地図/写真)

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