「元祖中央本線」のトンネルたちがスゴい変身を遂げていた! 圧巻のその中身…しかも超長~い
山梨県には、一般公開されたものの中では最長クラスの廃線トンネルと、ユニークな使われ方をしている廃線トンネルが計2本あります。それぞれを巡ってみました。
「大日影トンネル」特徴は?
トンネルはその長さゆえに徒歩で移動するには30分程度はかかります。見学では往復が基本となるため、最短でも60分程度の時間を考えておくべきでしょう。
内部は等間隔で照明設備があり、レールの両端も歩きやすい遊歩道となっており、観光名所としてよく整備されています。しかし、天井から湧き水が染み出て濡れている場所があり、レール部分も運行時からそのままの状態のため、訪れるときは歩きやすい履き物を選び、足元に注意しながら歩く方がいいでしょう。
そして、「大日影トンネル」の一番の特徴はトンネルがレンガ造りであることです。トンネル内部壁や天井はレンガが積み重ねられて作られており、入り口もレトロモダンな凝ったデザインで作られています。
このトンネルでは英国式の工事方法が採用されており、当時の工事でもイギリス人技師が指導の下に進められました。英国式のレンガ建築は1段ごとにレンガを縦と横に交互に積まれているのが特徴で、トンネル内部の壁でもそれを確認することができます。
また、工事には膨大な数のレンガが必要でしたが、交通網が整備されていない当時は遠くからレンガを輸送することができず、レンガ自体も近郊の牛奥村(旧塩山市)に工場を作り、地元の土を使って製造したそうです。トンネルで使われているレンガはいまの物と比べるとやや大きく、当時の製造技術は未熟だったため、表面も焼き具合や大きさに個体差があります。
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