ロシア軍の「巨大な北朝鮮製自走砲」後方にいた車両を含め一挙“4両撃破”される 連携攻撃の様子を公開

ウクライナ国防省は2025年10月1日、北朝鮮の朝鮮人民軍で使用されている170mm自走砲「コクサン」4両を撃破したと発表しました。

ドローン部隊と地上部隊の連携で特定・撃破

 ウクライナ国防省は2025年10月1日、北朝鮮の朝鮮人民軍(以下、北朝鮮軍)で使用されている170mm自走砲「コクサン」4両を撃破したと発表しました。

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北朝鮮製の170mm自走砲「コクサン」(画像:朝鮮中央通信)

 この作戦は、ドローンの運用を主に担当する無人システム部隊「ネメシス第412連隊」が中心となり、ルハンシクおよびザポリージャ地域で実施されたとみられます。

 作戦は偵察用および攻撃用ドローンを活用して実行されました。公開された映像では、まず偵察ドローンが自走砲を特定し、その後、爆弾を投下可能な攻撃ドローンが標的を攻撃する様子が確認できます。

 なお、4両のうち1両については、ロシア勢力圏の奥深くに位置する地点で、他部隊と連携して破壊されたとされています。これは、複数部隊によるドローンの共同運用が有効であることを示す事例とされています。

 コクサンは北朝鮮軍向けに開発された大型自走砲で、通常砲弾で約40km、ロケット補助推進弾では最大60kmの射程を持つとされています。非常に大型で、強力な火力を備えた自走砲として知られています。1978年に確認された「M1978型」と、1989年に確認された「M1989型」という、異なる車体ベースの2種類が存在します。

 これまでにもコクサンの撃破が数回報告されてきましたが、短期間で4両が撃破されたのは今回が初めてです。

 今回破壊されたコクサンは、北朝鮮軍ではなくロシア軍が使用していたものとみられます。ロシアによるウクライナ侵攻に対し、北朝鮮が直接関与し始めたとされる2024年11月頃から、同砲の供与が行われていたと見られています。

【画像】砲撃を行う「コクサン」

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