これで国道8号「県内ほぼ“4車線化or立体化”」実現! 市街地の“現道拡幅”まもなく完成 隣の区間は「まるで高速」そうならなかったワケ
石川県内の国道8号で対面通行区間となっていた「加賀拡幅」事業が、まもなく完成します。隣の区間は“ほぼ高速道路”の規格ですが、この区間が現道を拡幅することになったのには理由がありました。
もう一つの住民参加の賜物とは?
さて、こうした関係者の努力の末、供用を迎えることになった加賀拡幅の事業区間について、2025年10月、実際にクルマを走らせてみました。
                
                福井県から前述の牛ノ谷峠を下りたところからはじまる片側2車線区間では、クルマの流れは順調で、そのまま加賀市内へと進んでいきます。そして加茂交差点を過ぎたあたりで車線は絞り込まれ、その先に真新しい舗装をパイロンで区切った片側1車線の道路となります。
工事そのものは、西島交差点から桑原交差点までが北側に車線を追加、桑原交差点から松山交差点までは南側に車線を追加して拡幅していますが、すでに拡幅そのものは終わっていたことから、上下線とも中央分離帯側にパイロンを並べ、中央分離帯にかかわる設備の最終的な整備が行われている状況でした。
また歩道もかなり余裕を持って作られ、松山交差点から黒瀬交差点までは、歩道と並行して自転車道の設置が進む状況も見てとれました。この自転車道も、前述のPI方式による要望を受けてのものだということです。
一方、小松バイパス側からは、小松バイパスの“ほぼ高速道路”から国道305号との合流を経て片側2車線の平面交差のある道路となり、その先で片側1車線という形で、徐々に流速が落ちる構造でした。これが加賀拡幅により、流速を落とすことなく加賀市を抜け、福井県境手前まで走れることになるはずです。
今回の加賀拡幅の供用が行われると、石川県内の国道8号はほぼ全線で4車線化もしくはバイパス化が完成したことになります。さらに、小松バイパスに残る暫定2車線部の4車線化も進められているほか、福井県境部の牛ノ谷峠も改良事業が始まっており、新たにトンネルが掘られる計画です。
Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)
1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。





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