中国戦闘機、注目は20より10? 初披露J-20の陰に隠れた最新主力機J-10Bの「実力」

中国広東省南部の珠海市で2016年11月に開かれた「エアショーチャイナ」。初披露されたステルス戦闘機J-20が話題を独占した感がありますが、その陰にかくれてしまった最新鋭主力戦闘機J-10Bこそ、実は中国機の今後を占う重要な機といえるかもしれません。

J-10Bは本当に三菱F-2を上回るのか

 J-10Bは既存のJ-10Aを原型に再設計されており、J-10Aから大きく性能向上を実現していることはほぼ確実です。J-10AとJ-10Bの、見た目上の最も大きな違いは「DSI」と呼ばれる、ステルス性の考慮された空気取り入れ口にありますが、両機の本質的な違いは機体の「中身」にあります。

「J-10Bは日本の三菱F-2を上回る」

 ある成都飛機の重役はこのように述べ、J-10Bに対する強い自信を露わにしています。

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J-10Bは単発エンジンの近代的なカナード付き無尾翼デルタ機であり、かなりコンパクトにまとめられている(関 賢太郎撮影)。

 J-10Bは中国国産戦闘機として初めて、新世代の戦闘機用レーダーである「AESAレーダー」を実用化しました。AESAレーダーはF-2にも搭載されているので、この点はほぼ同等といえますが、J-10Bにはさらに、F-2には無い「赤外線捜索追尾装置(IRST)」(赤外線を放つ対象を探知、追跡する機能を備えたシステム)を搭載しており、また空中早期警戒機と情報共有を行うデータリンクシステムを備えていると推測され、情報収集のための手段をF-2よりも多く持っています。戦闘機同士の空中戦は「先手必勝」であり、情報収集手段、特にネットワーク能力の差は決定的な要因にもなり得ます。

 とはいえ、実際にJ-10BがF-2を上回っているかどうかは疑問です。いくら新機種のスマートフォンが高性能であっても、インストールされているアプリが古ければその性能を十分に活かせないのと同じように、現代の戦闘機はミッションシステムのソフトウェアが勝負だからです。

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