「え!?最新車種…ですよね?」海外向け「最新大型トラック」の“仰天設備”…その納得の理由とは? UDトラックスの世界初公開モデル
UDトラックスが大型トラック「クエスター」の2026年モデルを「JMS2025」で世界初公開しました。このトラック、“最新モデル”らしからぬ設備を持つ車種でもありました。
長持ちしなくてもいい? 海外の仰天トラック事情
「クエスター」には、UDトラックスが独自開発したオートマチックトランスミッション「ESCOT-E II」が搭載されており、シフト操作を不要にすることで運転負荷の軽減と燃費向上を両立しています。補助ブレーキシステムや油圧リターダーなど、安全性を高める装備も採用。また、最新モデルは欧州連合(EU)の排出ガス規制「ユーロ6」に準拠しています。
一方で、運転席は非常にシンプルな造りで、驚くべきことに、速度計と回転計には近年の国産車ではほとんど見られない針式アナログメーターが採用されています。
また、キャビンは日本仕様よりも広く、運転席後方にはベッドスペースを設置。海外では2名のドライバーが交代で仮眠を取りながら走り続けることも多く、広い車内空間は必須条件だといいます。
「クオン」と「クエスター」の正確な価格差は、販売国や仕様が異なるため公表されていませんが、UDトラックスによれば、車両価格だけでなく、燃費を含めた総所有コストも低く抑えられるとのことです。
日本では「安かろう悪かろう」という言葉があり、長く使うものほど高価であるという価値観が一般的ですが、海外では事情が異なります。
「海外のお客様の中には、『1年しかもたない質の低いトラックでも、値段が3分の1なら毎年新車を買って乗りつぶす』という方もいらっしゃいます」(UDトラックス社員)
とうことで、国や地域によって耐久性に対する価値観がまったく異なるようです。
「クエスター」は、グローバルに展開するUDトラックスのブランド戦略と、世界各地での“働くトラック”に対する考え方の違いを象徴するモデルといえるでしょう。
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info





コメント