新東名さらに“開通延期”へ 「危険な山」のトンネル工事難航で“少なくとも1年以上” 一部先行開通はあり得る?

建設中の新東名高速の新秦野IC-新御殿場IC間について、2027年度の開通が「少なくとも1年以上遅延する」見込みであることを明らかにしました。トンネル工事が想定以上に難航しています。

静岡側はかなりできてるけど……

 NEXCO中日本は2025年11月5日、建設中の新東名高速の新秦野IC-新御殿場IC間について関係者間で連絡調整会議を開催し、2027年度の開通が「少なくとも1年以上遅延する」見込みであることを明らかにしました。“危険な山”を掘りぬくトンネル工事が想定以上に難航しています。

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新東名で建設中の高松トンネル(2023年)。この工事が難航し、さらに開通が遅れる見込み(乗りものニュース編集部撮影)。

 神奈川県と静岡県にまたがる約25kmの建設中区間は、東名高速の北側に並行します。静岡県側は概成した本線で自動運転トラックの実証実験を行えるほど完成していますが、神奈川県側は丹沢山地を貫く多数の橋梁とトンネルで構成され、工事が遅れていました。

 それでも11月時点で橋梁は71%、トンネルは84%、土工は49%が完成済み。NEXCO中日本支社によると、1か所のトンネルを除き、工事は順調なものの、遅れの最大原因となっているのが、新秦野ICと山北スマートICのあいだに位置する「高松トンネル」(約2850m)だと話します。

 高松トンネルは、伊豆半島と丹沢の地質の境目に位置し、断層破砕帯が広がる複雑な地質で、昭和の東名高速の建設時には極力避けた地形だといいます。トンネル内では掘削面の崩落や湧水が相次いだことから、このトンネルに関しては2024年以降、山の反対側からも掘削を始めています。

 現時点では約2850mのうち、残り約700mというところまで来ています。ただ、掘進の進展により全域の試掘調査ができるようになり、実施したところ、「残る区間においても、断続的に脆弱な地山の出現や湧水の発生の可能性を確認」したといいます。

 この先もまだまだ難工事であることがわかり、今回、全線開通の遅延を周知することになりました。NEXCO中日本は「今後の掘削が50m/月程度と順調に進んだとしても、貫通までに少なくともあと1年以上」を要すと説明しています。開通時期については見通しが立ち次第、改めて公表されます。

 連絡調整会議で行われた自治体などとの意見交換では、静岡県側の「小山スマートICから新御殿場IC間の早期供用をお願いしたい」との声も出たそうです。ただ、NEXCO中日本東京支社によると、現時点で一部区間の先行開通は予定していないと話しました。

【他は順調?】これが「新東名(新秦野-新御殿場)」の最新状況です(地図/写真)

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