韓国に「東京駅に激似の駅舎」が実在!? その正体は… なぜここまで似ちゃったのか その背景とは
韓国の首都の鉄道玄関口となる「ソウル駅」。この旧駅舎は、実は東京駅によく似たデザインをしていることが知られています。どういった背景があるのでしょうか。
かつての「京城駅」
韓国の首都の鉄道玄関口となるソウル駅。2025年現在は韓国版新幹線ともいえる高速鉄道KTXが乗り入れ、多数の店舗やアウトレットモールも併設された近代的な建物となっていますが、その脇には最初に作られた旧駅舎が保存されて残っています。現在は「文化駅ソウル284」という名称になったその建物は、1925年に竣工したこの地の最初の鉄道駅舎であり、1988年に現在の駅舎が完成するまで利用されていました。
この旧駅舎、その外見が東京駅と非常によく似ていることでも有名です。このようになった背景はなんなのでしょうか。
旧ソウル駅舎は赤レンガで作られた外壁や、アクセント的に利用された白帯石、そして窓や屋根は装飾され、建物上部中央にある大きなドームもあり、まったく同じではなくても東京駅との共通点を感じさせます。
じつはこの旧駅舎はかつて「京城駅」と呼ばれており、朝鮮半島を日本が統治していた時代(朝鮮総督府時代)に建築された建物なのです。この旧駅舎が竣工されたのは1925年。ここソウル市は京城府と呼ばれ、この地は日本~朝鮮半島~満州(現在の中国東北部地域)を結ぶ国際列車の発着駅となり、京城駅にもそれに相応しい国際的な駅舎を作ることが決定されます。
完成した京城駅は、地上2階地下1階の建物で延床面積6,631 平方メートルもある当時としては異例の大型建築物となりました。内部には待合室や職員事務所の他に、大型食堂やVIP用の迎賓室まで設けられていました。食堂では当時の京城府では珍しいコーヒーやビールなどの西欧文化の飲食を楽しむことができ、ここを利用する若者はモダンボーイやモダンガールと呼ばれたそうです。





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