バスの手すり「オレンジ」は“絶対ルール”! じゃあ座席が「青い」理由は? 国が決めた意外なワケ

最近、SNSで「バスの手すりがオレンジ色」の理由が話題となりました。実はこれ、国の制度で定められた色です。では、同じく車内で目立つ「青いシート」もルールで決まっているのでしょうか。

「青いシート」はなぜ広まった?

「青色」の座席が広く普及した理由は、大きく3つ考えられます。

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実は路線バスのシートは青でなくてもいい⁉(画像:写真AC)

 ひとつは“実用性”です。路線バスの座席は手あか、土汚れ、飲み物のシミなど多様な汚れにさらされます。濃い青色であったり、複雑な柄の生地はこうした汚れが視覚的に目立ちにくいという運用上の利点があります。

 次に“心理的効果”です。色彩心理学において、青色は心を落ち着かせリラックスさせる「沈静効果」があるとされます。混雑しがちな公共空間で、乗客の心理的な快適性を保つ狙いもあると考えられます。

 また、国内のバス用座席市場では、天龍工業がシェア90%以上と圧倒的です。おそらく最大手が、制度基準を満たし実用性やコスト面でも優れた青系の生地を「標準仕様」の一つとして供給してきたため、全国のバス事業者に「事実上の標準(デファクトスタンダード)」として広まったのではないでしょうか。

「青いシート」は国の規定で義務づけられているわけではありません。ただ、さまざまな制約がある中で、制度が求めるユニバーサルデザインの基準を満たしつつ、実用性・心理効果・コストといった要因が複合した「合理的な慣習」として定着した結果といえます。

 義務として定められた「オレンジ色」と、合理的な慣習として定着した「青色」。色は異なりますが、どちらも国土交通省が推進する「標準仕様ノンステップバス」の思想に基づき、すべての乗客が安全で快適に利用できるよう配慮されたユニバーサルデザインの表れなのです。

【意識して見たことある?】これが「義務と合理的」にデザインされたバスの車内です(画像)

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